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最愛 [日本の作家 さ行]


最愛 (文春文庫)

最愛 (文春文庫)

  • 作者: 真保 裕一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/11/10
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
小児科医の押村悟郎のもとに、刑事から電話が入った。18年間、音信不通だった姉・千賀子が銃弾を受け、意識不明で病院に搬送されたというのだ。しかもそれは、千賀子がかつて殺人を犯したことのある男との婚姻届を出した翌日の出来事だった。姉は一体何をしていたのか――。悟郎は千賀子の足跡を追い始める。

18年間音信不通だった姉の過去を探るストーリーとなっています。
こういう作品は、過去を探られる人物(この作品の場合は姉・千賀子)の性格が大きなファクターとなります。
主人公僕の視点でつづられていくわけですが、見事にベタほめ。どんな場合でも肯定的に姉をとらえます。
かなりエキセントリックな部分も出てくるのに、すべてを肯定的に。
18年間も音信不通だったのに、それでもすべてを信じるというのは、ちょっと現実離れしてませんでしょうか?
それが姉弟愛だ、ということなのかもしれませんが、主人公に大きな違和感を持ちました。
姉弟といいながら、なかなか複雑な経緯を持つふたり(幼いころに両親を亡くし、それぞれ別の親戚に預けられる)だったので、特殊なのかもしれませんが... 
姉のキャラクターに、???、となったことに加え、そのことをネガティブには決して捉えない主人公にも、???。愛は盲目、にしても、限界が...

作者は、それに対する解答をラストで用意しています。
その意味では、構成に凝った作品、ということができると思うのですが、その解答内容が理解を越えていました。無理がないでしょうか。
衝撃のラストを用意したということだと思うのですが、うーん、空回り。

やはり、姉のキャラクターに魅力を感じなかったことが最大のポイントなのだと思います。
初期の作品は、ディック・フランシスと比べられることも割とあったと思いますが、自分の信念を貫き、周りの抵抗にもくじけない、という人物設定は、決してこの千賀子のようなキャラクターを指すのではないと思います。ディック・フランシスの主人公たちは、魅力的で共感できます。千賀子には共感できません。
真保裕一って、ときどき、あれっ!? というキャラクター設定をしてしまうので、この作品もそのうちの一つ。
残念でした。
タグ:真保裕一
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