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三姉妹、さびしい入江の歌 [日本の作家 赤川次郎]


三姉妹、さびしい入江の歌 三姉妹探偵団(24) (講談社ノベルス)

三姉妹、さびしい入江の歌 三姉妹探偵団(24) (講談社ノベルス)

  • 作者: 赤川 次郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/07/07
  • メディア: 新書


<表紙袖あらすじ>
休暇のため高級ホテルを訪れた佐々本家三姉妹――綾子、夕里子、珠美。温泉で疲れを癒し、美味しい食事を堪能し、フカフカの布団で休みたい……ところだが、事件が彼女達を放っておくわけがない! 急な女将の交代劇をきっかけに、ホテルにかかわる人々の間で凄惨な殺人事件が次々と発生! さらに、国友刑事が追う正体不明の殺し屋も現れ、三姉妹の休暇先はますます危険な状況に! 三姉妹と国友刑事は、犯罪者を捕らえることが出来るのか!?


副題に「三姉妹探偵団24」とあります。
早くも24弾ですか、三姉妹シリーズも。

物語のきっかけとなる女将の交代劇というのは、現実には到底ありえない設定になっていますが、これは
「このストーリーの舞台は、みなさんの過ごしている現実の世界とは違うんですよ」
という作者の宣言とも受け取れますね。
であれば、舞台となる「ホテル犬丸」がちっともあらすじでいうような高級ホテルにみえないのも、登場人物たちがどう考えても喜劇的な動きしかしないのも、納得です(と、いいながら、あらすじには高級ホテルとありますが、本文にはそういった記述はなかったような気もします。ホテルとついていても、旅館、というイメージですね)。
でも、だからダメということではなく、この三姉妹シリーズはそういう作品世界にどっぷりと浸るのがおすすめなのです。
国友刑事がやってくるのも、かなり無理無理ですよ(笑)。今度はその手で来たか、と楽しくなるくらい。
あげく、
「いや、せっかく来たんだ。もう一泊するよ」
って、どんな刑事なんだか...

二十歳か二十一歳になったばかりの若い女の子佐知子(女の子というのは失礼ですが)が、いきなりホテルの女将=支配人となって差配する、というのは、まあ無理がありますが、そこはそれ、
「セーラー服と機関銃」 (角川文庫)
「女社長に乾杯!」 (角川文庫)
などという作品を世に送り出してきた赤川次郎のこと、手慣れたものです。
佐知子が打ち出す施策が高級ホテルや旅館に似つかわしいかどうかも大きな疑問ですが、物語を転がしていく手とすると、うまくいっていると思います。
隣りの市の美術館で開かれる国宝展とか、旅館(ホテル)独自のバスツアー<紅葉の日>とか、盛りだくさんに、多数の登場人物が入り乱れる展開も、さすがはベテラン作家。軽々とこなしています。

正直、いい人ではあっても、佐知子にホテルの経営がやっていけるようには思えないのですが、それでも、うまくいけばいいなぁ、とそう思えるくらいには佐知子たちのことを知ったような気がします。


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