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松谷警部と三鷹の石 [日本の作家 は行]


松谷警部と三鷹の石 (創元推理文庫)

松谷警部と三鷹の石 (創元推理文庫)



<裏表紙あらすじ>
ある事件をきっかけにして本庁に引き抜いた白石巡査の直感を、松谷警部は信頼している。当初は白石の推理力を動員するまでもないと思われた三鷹の事件だが、諸事情が判明するにつれて複雑な様相を見せはじめた。ケーキは消え、足跡は一つだけ。厭な予感が松谷の脳裏を掠める。打開策の見えないまま地道な捜査を続けるうちに……。本格ミステリ道まっしぐら、好評シリーズ第二作。


松谷警部シリーズ、と呼んでいいのでしょうか、「松谷警部と目黒の雨」 (創元推理文庫)(ブログの感想ページへのリンクはこちら)に続く第2作です。
このあと、
「松谷警部と三ノ輪の鏡」 (創元推理文庫)
「松谷警部と向島の血」 (創元推理文庫)
と出てシリーズは完結しているらしいです。

いつものように(?)、創元推理文庫の常で、表紙をめくった扉のあらすじを引用します。

三鷹の堀越俊介殺害事件は無理心中の様相を呈し、松谷警部も当初捜査が難航するとは考えなかった。しかし白石巡査は納得しない。堀越の本命らしき女性の腺から、次第に河口湖とカーリングに絡む諸々の事情が判明。堀越は長野オリンピック有力候補の木屋沢を事故に巻き込み将来の芽を摘んでいた。カーリング場開設とクラブ結成の話が持ち上がった際に木屋沢はコーチに招かれ、土建屋&スポーツ用品店主の兄弟が一儲け企み……事実を積み上げても明確な方向性は見えなかったが、地道に聞き込みを続けた白石巡査はついに真相を看破する。ど真ん中の本格ミステリ、好評のシリーズ第二作。


うん、こちらは細かく事件が書かれていますね、親切です。
このあらすじに書いてある通りで、単純な無理心中かと思われた事件が、どんどん複雑になっていく、という物語。
このあたりの話の転がりかた、広がりかたを楽しむのがポイントなんだと思うのですが....

前作「松谷警部と目黒の雨」 ではアメリカン・フットボールが出てきましたが、今回はカーリング。
カーリングは、冬季オリンピックのおかげでかなり有名にはなってきていますが、それでも地味ですよねぇ。(競技されているかた、失礼なことを申し上げてすみません)
だからか、この「松谷警部と三鷹の石」 も、かなり地味。

聞き取り調査、ごちょごちょ推理、聞き取り調査、ごちょごちょ推理...この繰り返しです。
聞き取りの結果、広がっていく話に合わせて、山場があるとよかったんですけどねぇ。
本格ミステリって、地味なんだよねー、と言われやすいジャンルだけに、ちょっと残念な感じがします。
語り口とか、松谷警部と周りとの会話とか、読みやすくするための工夫はされているとは思うものの、もともと本格ミステリが好きな人以外にはつらいかも...

帯に
「犯人は意外な人物ですよ」
と白石以愛巡査のセリフであるかのような惹句があるのですが、確かに意外です。
まずもって動機が理解を超えているでしょう(笑)。
「動機は後回し」という白石巡査らしい作りになっているのですが、ここも心配なところ。
論理的に犯人を突き止める場合には不要な動機でも、読者がそう受け取ってくれるかどうか...

と余計な心配ばかりしておりますが、本格ミステリ好きからしますと、十分楽しめました。
その意味では、シリーズ快調、といってよいと思います。


<蛇足>
「松谷警部と目黒の雨」 同様、ある女性をめぐる周りの対応ぶりがちょっと個人的には、??? でした。






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