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星宿る虫 [日本の作家 ま行]


星宿る虫

星宿る虫



<裏表紙側帯あらすじ>
人間を内側から
喰い尽くす謎の虫。
我々に、何ができる?
長野県の宗教団体施設が燃え、不審な遺体が多数発見された。同じ頃、静岡県山中で見つかった老婆の遺体は、光を放つ虫の大群に覆われ、流れ出す血液は黄に変色していた。周囲には何故か讃美歌が響き、虫は列をなし銀河鉄道のように夜空へと…。異様な事態に、警察は法医昆虫学者の御堂玲子に調査を依頼。また、妹を虫に喰い殺された大学生の天崎悟は感染ルートを探る。増える犠牲者。虫の正体は? 治療方法は?


単行本です。
第19回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

これがミステリーの新人賞の受賞作かぁ、と思うような作品でした。
選考委員の綾辻行人の
「ホラーだが、物語の中心には『ミステリー』がある」
というコメントが表表紙側の帯に引用されていますが、ホラーというのともちょっと違う手触り。
その意味では不思議な作品に仕上がっていると思いました。

妹を殺されてしまった大学生悟と、その伯母で昆虫学者の御堂玲子が、その寄生虫(?) の謎を追う、という構造になっているのですが、感染法とか、防ぐ方法とか、ともかく無茶苦茶です。
人は虫より偉いとでも!? という感じですか?
でも、そこが魅力? 不思議な読後感に見舞われますよ。

タイトルも、わかったような、わからないような。
「『星を宿しているか』、それが学生を見る第一の目だよ。ボクら教鞭を執る者が使う言葉でね。自分が向かう道を見出した学生のことを、そう呼んでいる。人生の指針を見出した人や生きる目的を持っている人を、『星が宿っている』とか『星を宿している』と表現している。『もう星を持っている』、『星宿る生徒』とかね。生涯をかけて、取り組む道を見つけた子たちを指す言葉だ。学生生活で熟成されていく芯の部分だよ」(81ページ)
なんてくだりもありますが、ストーリーと照らし合わせて考えると、ちょっとよく分からない。

個人的には文章があちこちで気になりましたね。上で引用したところの見開き部分でもいくつもあれっと思う表現があります。
「めまぐるしく頭を使う」(80ページ)って言いますか?
同じページの「一生もの」もちょっと使い方が変だと思いました。
「含み笑いを浮かべた」(81ページ)というのも苦しい表現ですよね。
「スムースに流れた」(177ページ)のように、いまどきスムーズをスムースというなんて、作者は年配の方なのかと思ったら1964年生まれらしいので、そう年配というほどのこともありませんね。
このページにも変だなと思う表現がちらほら。
宇都宮インターチェンジで日光宇都宮道路へ入ってからは、出口まで道なりの一直線だった」
うーん、出口まで道なりって、当たり前でしょ? 日光宇都宮道路と呼ぶくらいなんだから。そして道なりなのに一直線?
アイスコーヒーで舌を湿らせる」ってのも、言いますか? 舌を湿らせる...
編集者も修正しようとは思わなかったのでしょうか。
日本ミステリー文学大賞新人賞自体がさほどレベルの高くない賞だから、仕方ないのでしょうか。

ミステリー好きにも、ホラー好きにもちょっとおすすめしがたいですが、変な作品をお好きな方は、ぜひ。




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