So-net無料ブログ作成

映画:ガーディアンズ [映画]

ガーディアンズ T0022631p.jpg

さらにさらに続いてみたのがこちら。
ロシア映画です。ロシアの映画観たの、初めてじゃないかと思います。
上に掲げたポスター、ご覧ください。
日本よ、これが露映画だ。
 まさにロシア版『X-MEN』! これは、マーベルへの挑戦状だ!」
勇ましいですね。
映画のHPから引用します。

全露初登場No.1! 総製作費3億ルーブルの超大作!
2016年8月、ある映画の予告編が動画投稿サイトにアップされ、世界中で大きな話題を呼んだ。
ハリウッド超大作と見まがう巨大なスケールで描かれたそのSF映画人々を驚愕させたのは、それが純正のロシア産スーパーヒーロー映画だという点だった。登場するヒーローは、熊に変身する人間、岩石を操る男、透明化する恐ろしく美しい女など、いずれもアメリカのマーベルやDCとは異質で、ロシア的ミステリアスさを漂わすキャラクターたち。本国ロシアで興行収入初登場No.1を飾った、謎多き大国が放つSF超大作が、2018年、遂に日本に上陸する!

ソヴィエト時代の“闇”が国家を滅ぼそうとしたとき、4つの力に全ての希望が託されたーーー。
冷戦下のソヴィエト。違法な遺伝子操作により特殊能力を持つ兵士を生み出す“パトリオット計画”が進行し、超人部隊が生み出されようとしていた。だが、名声を我がものとしようとする組織の科学者クラトフの裏切りにより、研究所は爆破され、超人たちも姿を消してしまう。50年後、自らも強大な力を持つ超人となったクラトフがロシアを崩壊させようとした時、パトリオットは世を捨てて生きるかつての超人たちを見つけ出し、国家の危機を防ごうとする。
集められたのはアルスス、レア、ハン、クセニアら4人の超人達。彼らは、失ったアイデンティティを取り戻すため、クラトフを倒すことを決意する。結成されたチームの名は“ガーディアンズ”。彼らこそ、最後の希望ーー。

1ルーブルは、1.87299893 円みたいなので、ざっくり2円として製作費6億円。
あらすじを観ていただいただけでお分かりいただけると思いますが、「X-MEN」や「アベンジャーズ」などのハリウッド映画そのまんまのストーリー。
「マーベルへの挑戦状」とポスターに記載されていますが、それをいうなら「マーベルのパクリ」でしょうねぇ、ここまで似ていると...
SFX(VFX?)はそれなりに頑張っていますが、全体的にはかなり質の悪いパクリで、こういう映画はまじめに観るのではなく、あちこち突っ込みまくりながら、笑って観るのが正解なのでしょうねぇ。

4人の超人の設定をご紹介しておくと
獣のパワーを持つ天才科学者 アルスス
念動力で鉱物を操る賢者 レア
超音速を誇る剣の達人 ハン
擬態能力で忍び寄る美女 クセニア
です。為念、付け加えておくと、獣のパワーというのは、オオカミではなくて、クマです。ロシアらしい! ポスターもそうですね。

敵役のクラトフがこれまた異常なくらい強くて笑えます。
最初、4人のガーディアンズはあっさり負けちゃって(撃退されちゃって)、戻って訓練して再び立ち向かう、って、なんじゃそりゃ(笑)。
で、4人のパワーを合わせれば勝てるって、もう、どういったらいんでしょう、このゆるさ。

なによりすごいのが、いやあ、ロシア映画ってこのレベルなの?と心配するくらいなのに、ラストで続編作る気が満々なこと。
でも、作られて、日本にやってきたら、観てみたいな、と思います。どうなっちゃうのか、見届けたい。


英題:THE GUARDIANS
製作年:2017年
製作国:ロシア
日本公開:2018年1月20日


nice!(21)  コメント(2) 
共通テーマ:

映画:ジオストーム [映画]

ジオストーム T0022339p.jpg

さらに続いてみたのがこちら。
大好きなディザスターものです。

シネマ・トゥデイから引用します。

見どころ:天候をコントロールする気象宇宙ステーションが暴走するさまを描いたディザスターアクション。未曾有の災害が同時多発的に起きる地球壊滅災害“ジオストーム”の発生を防ぐために奔走する主人公を、『300 <スリーハンドレッド>』などのジェラルド・バトラーが熱演する。その弟に『ハイネケン誘拐の代償』などのジム・スタージェスがふんするほか、エド・ハリス、アンディ・ガルシアらが共演。『インデペンデンス・デイ』シリーズなど携わったディーン・デヴリンが監督を務めた。

あらすじ:天候を意のままにできる宇宙ステーションが開発された近未来、地球は未曾有の自然災害に襲われることがなくなる。ところが運用開始から2年後、宇宙ステーションがウイルス感染して暴走し各地で異常気象を引き起こしてしまう。巨大災害が同時多発的に起きる地球壊滅災害“ジオストーム”の発生を防ぐため、宇宙ステーションの開発者ジェイク(ジェラルド・バトラー)と彼の弟マックス(ジム・スタージェス)が立ち上がる。


いや、もう既視感ありありなストーリーでなんだかなぁ、と思う方も(多数)いらっしゃると思いますが、いいんです、こういう映画はこれで、と開き直れます。
気象をコントロールできるシステム、というのがまずすごいですが、そのせいで引き起こされる現象が、ド派手ですから。
アフガニスタンの砂漠に雪が降る、とか、クレムリンあたりの雪が一瞬で溶ける、とか卵焼きが作れるくらい香港の地面が熱くなる、くらいならまだしも、ブラジルの海が一瞬で凍るか? そして、逃げ惑う人が一瞬で凍るか? とか ドバイだかあたりに超巨大津波を起こせるか、とか、東京を襲う巨大雹って作れるか? とか、あれ? ムンバイ(インド)では何が起こるんでしたか? (映画のHPで確認したら竜巻ですね) 突っ込みどころは満載ですが、いいんです、いいんです。ド派手な破壊シーンがあれば、それで十分。
楽しみましたよ。

えっと、どうでもいい(失礼)ストーリーの方は、例によって(?) かなりいい加減ですが、ディザスターもの、であると同時に陰謀ものでもあるという贅沢さになっています。
ジオストームとは、地球規模の同時多発災害のこと、だそうで、それが起こる前に、陰謀を止めなければならない、と定番のタイムリミットサスペンス的展開に。
このあたりの面倒な部分(まったく失礼)はすっとばして、破壊シーンだけじっくり見せてくれても個人的にはいいんですが、それだと映画にならないですね。
あ、でも、シークレット・サービス(女性です)役のアビー・コーニッシュがかっこよかったです。彼女の活躍シーンは見ていて楽しいですね。ジェラルド・バトラーはどっちでもいいですが(本当に失礼)。
あと、システム回りの手助けをするデイナ役のザジ・ビーツ(Zazie Beetz)という女優は今後に注目かなぁ、と思いました。

ということで、頭を使わず、すげーなー、と思いながらぼーっと観るのがよい映画です!


原題:GEOSTORM
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2018年1月19日


nice!(9)  コメント(0) 
共通テーマ:

映画:キングスマン ゴールデン・サークル [映画]

キングスマン ゴールデンサークル T0022055p1.jpg

続いてみたのがこちら。
「キングスマン」(感想のページへのリンクはこちら)の続編です。
映画のHPから引用します。
全世界71カ国でNo.1大ヒット!キレッキレの超過激スパイ・アクションがパワーアップして帰ってくる!
英国紳士が再び世界をブッ飛ばす

人類抹殺計画から世界を救って1年後、世界最強のスパイ機関、キングスマンのエグジーは一流エージェントに成長していた。だがある日、謎の組織ゴールデン・サークルからの突然の攻撃により、キングスマンの拠点は壊滅。生き残ったエグジーとメカニック担当のマーリンは、同盟機関に協力を得るためアメリカへ向かう。表向きはバーボン・ウイスキーの蒸留所を経営するコテコテにアメリカンなスパイ機関、ステイツマンと合流した2人は、彼らのNo.1エージェントと共に組織の行方を追い始める。一方、ゴールデン・サークルは、世界中の麻薬使用者を人質にした驚愕の陰謀を始動させていた…。果たして、エグジーたちはその陰謀を阻止することができるのか!?

死んだはずのハリーが生きていた、ということでコリン・ファースが再び画面に登場してくれるのがうれしいポイントですが、今回はちょっと控え目? (シナリオの都合上やむなし、という感じもありますが)
それ以外にも、すごい豪華キャストですよ。
ハル・ベリー、チャニング・テイタム、ジェフ・ブリッジス、ジュリアン・ムーア、そしてエルトン・ジョンまで!
みんなすごーく楽しそうなんですよね。
ジュリアン・ムーアの切れっぷりが堂々たるものなのですが(ジュリアン・ムーアが作ったハンバーガー、食べるの嫌だなぁ)、彼女のペットみたいな役どころのエルトン・ジョン(本人役で出演です)の切れっぷりがそれ以上にすごい! このエルトン・ジョンを観るためだけでも映画代惜しくないです。

ストーリーも展開もアクションも、小道具も、みーんな破格のめちゃめちゃぶりでとても楽しめました。古き良き英国調というか、典雅な趣っぽい部分はすっかり消し飛んじゃったのが残念といえば残念なのですが、こういう馬鹿馬鹿しい映画、いい!
ラストで主人公エグジーは引退しそうなので、別の若者をリクルートして、また続編作ってくれないかな。(正直、エグジー役のタロン・エガートン、あんまり好きじゃなくなってきたんですよね...)
チャニング・テイタム、ジェフ・ブリッジスの活躍場面少なかったし、ハル・ベリーだってもっと活躍しそうな風向きになってきていますし。続編作る気、満々でしょう!!

<蛇足1>
ところで、アメリカ大統領がとった措置。裏に秘められた真意は到底褒められたものではないとは思いますが、あのような状況下での行動ということなので、ラストのように罷免・弾劾されてしまうような事だったのでしょうか? ちょっと疑問に思いました。結構、世論は割れそうな気がしますよ、このテーマ。

<蛇足2>
前作ではスルーしていまいましたが、タイトル。
「キングマン」ではないでしょうか?

原題:KINGSMAN: THE GOLDEN CIRCLE
製作年:2017年
製作国:イギリス
日本公開:2018年1月5日


nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:

映画:切り裂き魔ゴーレム [映画]

切り裂き魔ゴーレムT0022689q.jpg


しばらくぶりの更新となりました。
今年は未読本を消化せねばと、読む方に力を入れようと年頭に思っていたのですが、2月出足が悪かったので、後半せっせと読んでいて、感想を書くのがおろそかになりました。
あと、その間、読書には敵なんですが、映画を結構観たんですよね。
その1つ目がこの「切り裂き魔ゴーレム」。原作はピーター・アクロイドで、2003年に単行本で読んでいます。が、内容をまったく覚えていない。
まるで原作を読んでいないかのように楽しめました。

切り裂き魔ゴーレム

切り裂き魔ゴーレム

  • 作者: ピーター アクロイド
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2001/09
  • メディア: 単行本

いつも引用するシネマ・トゥデイから。

見どころ:『ラブ・アクチュアリー』などのビル・ナイらが出演した、ピーター・アクロイドの小説が原作のミステリー。産業革命で発展した19世紀のロンドンを舞台に、殺人鬼ゴーレムによる事件の真相に迫る。『ペインレス』などのフアン・カルロス・メディナが監督を務め、『ぼくとアールと彼女のさよなら』などのオリヴィア・クック、『ライオット・クラブ』などのダグラス・ブース、『バスルーム 裸の2日間』などのマリア・バルベルデらが共演。

あらすじ:霧深いロンドン市街で殺人事件が発生し、4名の容疑者が挙がるが、そのうち1名はほかの殺人事件で死んでいた。事件を担当する刑事のキルデアは、死亡した人物が犯人なら解決が早いと考え、容疑者を殺害した女性の裁判を見に行く。すると、脚本家の夫に女優の妻が毒薬を盛ったとメイドが証言しており……。


引用したあらすじがあまりにも雑なことに驚いてしまいますが...
切り裂きジャックのようにロンドンを恐怖に陥れる連続殺人鬼ゴーレムの捜査を押し付けられたギルデア(ピーター・ナイ)。彼が一人目の主人公。ゲイという設定で出世できずに、難しい捜査を押し付けられるという役どころ。
浮かび上がった容疑者は4人。カール・マルクス(!)、ジョージ・ギッシング(!)、喜劇役者ダン・リーの、そして脚本家(志望の?)クリ―。
一方クリ―は殺されており、その犯人として妻のリジーが裁判にかけられている。リジー(オリヴィア・クック)が二人目の主人公。
ギルデアはクリ―が連続殺人犯だといいなぁ、と思いつつリジーの裁判を見に行き、リジーに会い、リジーの無実を信じるようになる。
リジーの生い立ちから、ミュージックホールで働き、一定の成功を収めるようになって、クリーと結婚するようになるといったリジーの人生の振り返りと、ギルデアの捜査活動が描かれていきます。

切り裂き魔だけあって、かなり残虐なシーンが登場します。
印象的なのは、ギルデアが想像しているシーンということなのだと思いますが、4人の容疑者がそれぞれ殺人を犯すシーンが挿入されていること。なかなか強烈なインパクトです。マルクスやギッシングが殺人を犯す!
実在の人物と虚構の人物が入れ交っているところもポイントですね。
ミュージックホールといい、当時のロンドンの状況がよくわか(った気にな)ります。

ちょっといろいろな要素を盛り込みすぎなところもありますが(ユダヤ人差別問題とか)、シリアル・キラー探求とタイムリミット・サスペンスの要素が絡み合って、時代色豊かに展開するいい映画でたっぷりと雰囲気に浸って楽しめました。(残虐なシーンもあったけどね) 犯人の狂いっぷりも見事。

ひっそりと上映されていたのがもったいない映画だと思います。

原題:THE LIMEHOUSE GOLEM
製作年:2016年
製作国:イギリス
日本公開:2018年2月6日


nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:

映画:否定と肯定 [映画]

否定と肯定 T0022371p.jpg


実話を基にした映画です。
うーん、こんな裁判が2000年にイギリスで行われていたんですね。当時イギリスにいましたが、知りませんでした。
新聞は見ていたつもりなんですが...
ホロコーストがなかったなんて主張はばかばかしいから、裁判の記事があってもスルーしちゃったんでしょうか。

映画のHPのあらすじを引用します。
1994年、アメリカのジョージア州アトランタにあるエモリー大学でユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)の講演が行われていた。彼女は自著「ホロコーストの真実」でイギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィングが訴える大量虐殺はなかったとする“ホロコースト否定論”の主張を看過できず、真っ向から否定していた。 アーヴィングはその講演に突如乗り込み彼女を攻め立て、その後名誉毀損で提訴という行動に出る。異例の法廷対決を行うことになり、訴えられた側に立証責任がある英国の司法制度の中でリップシュタットは〝ホロコースト否定論“を崩す必要があった。彼女のために、英国人による大弁護団が組織され、アウシュビッツの現地調査に繰り出すなど、歴史の真実の追求が始まった。 そして2000年1月、多くのマスコミが注目する中、王立裁判所で裁判が始まる。このかつてない歴史的裁判の行方は…

あらすじや予告編等もミスリーディングな部分がありますが、厳密にはホロコーストがあったかどうかが争われた裁判ではありません。ただ、相手の主張を突き崩すのに(ある程度)ホロコーストがあったことを立証せねばならなかっただけです。
映画の中でも言っていますが、歴史の真実を判定するのに、裁判がいい場所とは思えません。
思えませんが、訴えられてしまえば仕方がない。ホロコーストをめぐる議論を避けて通れない。

このことを端的に示しているのが、クライマックスとなる判決の直前に、裁判長から投げかけられる質問ではなかろうかと思うのです。
その質問は、この種の裁判では常識的な質問であり、誰もが抱いておかしくない質問なのですが、ずっとこの映画では(おそらく実際の裁判でも)ほったらかしにされていた質問です。
むしろリップシュタットの弁護団は、この質問を避けるために奮闘していたといってもよいのかもしれませんが。
裁判の帰趨については、史実ですからわかっているものの、日本ではあまり知られていない裁判だと思うので、勝訴、敗訴は触れておかないことにします。

この点を含め、映画を観た感想は、あぶなっかしいなぁ、というものでした。
弁護団の闘いぶりはすばらしいな、と感じましたが(たとえば、アウシュビッツを扱った裁判シーンはとても見応えがあります)、扱われているテーマがテーマであるだけに戦略、戦術を含め、すごく不安になります。

「否定と肯定」というタイトルは、映画の原題が「Denial」であることから考えて、適切かどうか気になっています。
「肯定」は原題にはありません。
ホロコーストというテーマを考えた場合、否定と肯定を並列させてしまうことがはたして正しいのかどうか、それこそ否定派の思うつぼではなかろうかと思うのです。
映画の冒頭で、レイチェル・ワイズ演じるリップシュタットが、否定派とは議論しない、と切り捨てていますが、こういう態度も重要な気がします。
原作(というのでしょうか。リップシュタットの著作です)の「否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い」 (ハーパーBOOKS)も同様です。もっともこちらは映画の公開に合わせて邦訳出版されたのでしょうから映画のタイトルに引きずられたんだと思われますが、ほかならぬリップシュタットの意見にそぐわない邦題なのは残念ではないかと思います。

最後に、いつも引用するシネマ・トゥデイから。

見どころ:ナチスドイツによるホロコーストをめぐり、欧米で論争を巻き起こした裁判を基に描かれた法廷劇。ユダヤ人歴史学者をオスカー女優のレイチェル・ワイズ、ホロコースト否定論を唱える歴史学者を『ターナー、光に愛を求めて』などのティモシー・スポールが演じるほか、名優トム・ウィルキンソン、『007 スペクター』などのアンドリュー・スコットらが共演。『ボルケーノ』などのミック・ジャクソンがメガホンを取った。

あらすじ:1994年、イギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)が唱えるホロコースト否定論を自著「ホロコーストの真実」で否定していたユダヤ人の女性歴史学者デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は、アーヴィングから名誉毀損(きそん)で提訴される。やがて、法廷で対決することになった彼女のサポートのためイギリス人による大弁護団が結成され、歴史の真実の追求が始まり……。

こういう、いろいろと考えながら観る映画、ときどき観るのもいいですよね。

<蛇足>
「訴えられた側に立証責任がある英国の司法制度」とあらすじにあり、映画の中でも同種の発言がありますが、この捉え方は間違いではないものの、正確性を欠くのではないかと思います。
立証責任の立証の範囲が、われわれ(やアメリカの司法制度)の感覚とずれている、ということではないでしょうか?


原題:DENIAL
製作年:2016年
製作国:イギリス/アメリカ
日本公開:2017年12月8日

nice!(8)  コメント(0) 
共通テーマ:

映画:スターウォーズ 最後のジェダイ [映画]

スターウォーズ 最後のジェダイ T0020805p.jpg

映画の感想が続きますが、今年は元旦に映画を観ました!
「スターウォーズ 最後のジェダイ」です。

映画のHPのあらすじを引用します。

『フォースの覚醒』のラストシーンで、万感の思いを込めてルークにライトセーバーを差し出すレイ。彼女をじっと見つめるルーク。そこに言葉はない。観る者の胸を感動で満たし、同時に様々な想像をかき立てずにはいられなかった、このラストシーン。――そして物語は、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』へと受け継がれる。

伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーとめぐり逢ったレイが知ることになる驚くべき真実とは? なぜカイロ・レンはダース・ベイダーを受け継ごうとするのか? さらには、レジタンスを率いるカイロ・レンの母親レイアと、ポー、フィン、BB-8らレジスタンスたちの新たなるミッションとは? そして、タイトルの“最後のジェダイ”が意味するものとは?
――知られざる秘密が明かされるとき、さらなる謎が生まれる。


これは、あらすじというか...
いつものシネマ・トゥデイにも、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のとき同様、あらすじがありません。
見どころ欄だけ引用します。

見どころ:世界的な人気を誇る『スター・ウォーズ』シリーズの新たな3部作の第2章。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』後のストーリーが展開する。『LOOPER/ルーパー』などのライアン・ジョンソンが監督と脚本を担当し、前作に引き続きデイジー・リドリー、ジョン・ボイエガやマーク・ハミルらが出演。レイがルーク・スカイウォーカーから知らされる真実や、ダース・ベイダーになろうとするカイロ・レン、レジスタンスたちの新ミッションなど見どころ満載。


観ていて、随所で不安になる、ハラハラする映画でした。
レイも、スカイウォーカーも、カイロ・レンも、レジスタンスも、みんなみんな、危なっかしい。
代替わりというのは、大変ですね。
新しい世代へ切り替わっていく、というのは、作中もそうですし、スターウォーズ全体の枠組みもそうなのではないでしょうか。
ひょっとしたらエピソード7~9は、スターウォーズ旧世代へのレクイエムなのかもしれません。

新しいヒロイン・レイの出生の秘密が、まだ明かされていません。
カイロ・レンがダークサイドに落ちた理由というのも、いまひとつはっきりしないまま。
エピソード9ですべてが解き明かされることになるのかどうか...
楽しみに待ちたいです。

<おまけ>
レイア姫のキャリー・フィッシャー、残念です。
映画のラストに、われらがプリンセスに捧ぐ、とあって、ちょっと感動しました。




原題:STAR WARS: THE LAST JEDI
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年12月15日


nice!(9)  コメント(0) 
共通テーマ:

映画:オリエント急行殺人事件 [映画]

オリエント急行殺人事件 T0022061p.jpg


昨年の大晦日に観た映画です。
言わずと知れたアガサ・クリスティの名作「オリエント急行の殺人」 (ハヤカワクリスティー文庫)の映画化です。
ひょっとしたら、ミステリーの名作の(再)映画化というよりは、1974年シドニー・ルメット監督アルバート・フィニー主演「オリエント急行殺人事件」のリメイクという方がいいのかな?
日本でも最近三谷幸喜によりドラマ化されていましたね。

いつも引用するシネマトゥデイから、見どころとあらすじを引用します。

見どころ:これまで幾度も映像化されてきたアガサ・クリスティの傑作ミステリーを映画化。ヨーロッパ各地を巡る豪華列車を舞台に、世界的な名探偵エルキュール・ポアロが客室で起きた刺殺事件の解明に挑む。『ヘンリー五世』『世にも憂鬱なハムレットたち』などのケネス・ブラナーが監督と主演を兼任。さらにジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、デイジー・リドリー、ジュディ・デンチ、ペネロペ・クルスら豪華キャストが集結する。

あらすじ:トルコ発フランス行きの豪華寝台列車オリエント急行で、アメリカ人富豪のエドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が刺殺体で発見される。偶然列車に乗り合わせていた探偵のエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)が、鉄道会社に頼まれ密室殺人事件の解明に挑む。乗客のゲアハルト・ハードマン教授(ウィレム・デフォー)やドラゴミロフ公爵夫人(ジュディ・デンチ)、宣教師のピラール・エストラバドス(ペネロペ・クルス)、キャロライン・ハバード(ミシェル・ファイファー)らに聞き取りを行うポアロだったが……。


当然ながら(?)原作読んでいます。大好きな1冊です。
1974年版映画もTV放映の時ですが、観ています。三谷幸喜版も観ました。
クリスティ作品の映画化というと、豪華キャストが集結という感じですが、この2017年版(ケネス・ブラナー版)もその通りです。
キャストも書いておきましょう。
ブーク: トム・ベイトマン
エルキュール・ポアロ: ケネス・ブラナー
ピラール・エストラバドス: ペネロペ・クルス
ゲアハルト・ハードマン: ウィレム・デフォー
ドラゴミロフ公爵夫人: ジュディ・デンチ
エドワード・ラチェット: ジョニー・デップ
ヘクター・マックィーン: ジョシュ・ギャッド
エドワード・ヘンリー・マスターマン: デレク・ジャコビ
ドクター・アーバスノット: レスリー・オドム・Jr
キャロライン・ハバード: ミシェル・ファイファー
メアリ・デブナム: デイジー・リドリー
ピエール・ミシェル: マーワン・ケンザリ
ヒルデガルト・シュミッツ: オリヴィア・コールマン
エレナ・アンドレニ伯爵夫人: ルーシー・ボーイントン
ビニアミノ・マルケス: マヌエル・ガルシア=ルルフォ
ルドルフ・アンドレニ伯爵: セルゲイ・ポルーニン

ジョニー・デップ、被害者役なんですね。とっても嫌な奴の役です。似合ってます...ヒーロー的な役よりもこういう役の方がいいんじゃないだろうか...
家庭教師メアリ・デブナム役の デイジー・リドリーは、スターウォーズのエピソード7~9で主役をつとめる女優ですね。ずいぶん雰囲気が違います。スターウォーズよりこちらの方がいいみたい...

原作があって、再映画化であり、何度も映像化されている作品なので、どうしても観る方は違いはどこだろう、と思って観ちゃいますね。そう、お手並み拝見、という感じ。
正直、いまいちでした。
細かい演出がなぁ... 原作のファンとしては違和感がぬぐえないですねぇ。
雪崩とかいらなくないですか? ポアロのアクションシーンもいらんでしょう。
ポアロはやはり灰色の脳細胞。頭を使うことに専念して、アクションはほかの人に任せるべきです。
全般に余計な演出が増えて、しかもそれが効果を上げていないような気がします。
あと、この作品の場合、注目はやはり衝撃の真相をポアロが突き止めてからの処理、になると思うんですが...
この場面も、余計な演出があるんですよねぇ...
ポアロの態度も、すっきりしない仕上がりになっていると感じてしまいました。
こういう古典的な作品って、よほど斬新なアイデアでもない限り、ちょっとした現代風な演出とか余計な味付けとかいらないんじゃないでしょうか。(BBCのシャーロック・シリーズは、斬新なパターンですね!)

不満を書きつられましたが、お正月映画として十分楽しみました。
やっぱり豪華キャストは観ていて楽しいんですよね。

ところでラスト、ポアロは冒頭で頼まれたのとは別の事件にかり出されちゃうんですが、いいんでしょうか? それが次のナイル殺人事件になるわけでしょうけれども。
.



原題:MURDER ON THE ORIENT EXPRESS
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年12月8日






nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:

映画:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 [映画]

イット T0022329p.jpg


いつも引用するシネマトゥデイから、見どころとあらすじを引用します。

見どころ:1990年に映像化されたスティーヴン・キングのホラー小説を、『MAMA』で注目を浴びたアンディ・ムスキエティ監督が映画化。静かな田舎町に突如現れた正体不明の存在が、人々を恐怖に陥れるさまが描かれる。『ヴィンセントが教えてくれたこと』などのジェイデン・リーバハー、『シンプル・シモン』などのビル・スカルスガルドをはじめ、フィン・ウォルフハード、ソフィア・リリスらが出演。

あらすじ:とある田舎町で児童が行方不明になる事件が相次ぐ中、おとなしい少年ビルの弟が大雨の日に出掛け、大量の血痕を残して姿をくらます。自分を責めるビルの前に突如現れた“それ”を目撃して以来、彼は神出鬼没、変幻自在の“それ”の恐怖に襲われる。彼と同じく“それ”に遭遇した人々とビルは手を組み、“それ”に立ち向かうが……。


若干観てから時間が経ってしまっていますが(12月半ばに観ました)、「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」の感想です。
スティーヴン・キング「IT」の映画化作品です。
原作は、文春文庫から4分冊(!) で訳されています。

IT〈1〉 (文春文庫)IT〈2〉 (文春文庫)IT〈3〉 (文春文庫)IT〈4〉 (文春文庫)









ずいぶん昔に読んだ記憶があります。
おぼろげな当時の記憶でいうと、怖い、という感じがあまりしなかったような。
引用したあらすじでは、「彼と同じく“それ”に遭遇した人々とビルは手を組み、“それ”に立ち向かうが……。」と書かれていますが、実際には、人々ではなく子供たちが団結して戦うストーリーです。
団結して、というのがポイントで、原作を読んだときにはそちらに意識が向いて(つまり、子供たちが協力して、というストーリーに引きつけられて)、怖い、と思うところが少なかったんですよね。

この映画観て、怖い、です。やっぱり映像の力はすごい。
ピエロ、怖いよ~。
ポスターじゃわかりにくいかもしれませんが、こちらの画像だと少しはわかるでしょうか。
イット 361609_001.jpg
大きな赤い風船に隠れて、凶悪なピエロがいます。
怖い。
この映画でも、力を合わせる子供たちに救われました。

この映画観てびっくりしたのは、物語が終わっていないということ。
いや、映画としてはきちんと区切りを迎えているのですが、これって、原作の途中まで、です。4冊全部じゃないんですね...
続編が作られるのでしょうか。作られるのでしょうね。どういう俳優をキャスティングするのか、注目です。



原題:IT
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年11月3日




nice!(7)  コメント(0) 
共通テーマ:

映画:ブレードランナー2049 [映画]

ブレードランナー2049 T0021551p.jpg



映画のHPからあらすじを引用します。
今、人間と人造人間《レプリカント》
その境界線が崩れ去ろうとしているーー。
2049年、貧困と病気が蔓延するカリフォルニア。
人間と見分けのつかない《レプリカント》が労働力として製造され、
人間社会と危うい共存関係を保っていた。
危険な《レプリカント》を取り締まる捜査官は《ブレードランナー》と
呼ばれ、2つの社会の均衡と秩序を守っていた―。

LA市警のブレードランナー“K”(R・ゴズリング)は、ある事件の捜査中に、
《レプリカント》開発に力を注ぐウォレス社の【巨大な陰謀】を知ると共に、
その闇を暴く鍵となる男にたどり着く。
彼は、かつて優秀なブレードランナーとして活躍していたが、
ある女性レプリカントと共に忽然と姿を消し、
30年間行方不明になっていた男、デッカード(H・フォード)だった。
いったい彼は何を知ってしまったのか?デッカードが命をかけて守り続けてきた〈秘密〉―
人間と《レプリカント》、2つの世界の秩序を崩壊させ、
人類存亡に関わる〈真実〉が今、明かされようとしている。


いつも引用するシネマトゥデイから、見どころとあらすじを引用します。

見どころ:SF映画の金字塔『ブレードランナー』の続編。前作から30年後の2049年を舞台に、違法レプリカント(人造人間)処分の任務に就く主人公が巨大な陰謀に巻き込まれる様子を活写する。新旧のブレードランナーを『ラ・ラ・ランド』などのライアン・ゴズリングと、前作から続投のハリソン・フォードが熱演。『メッセージ』などのドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がメガホンを取り、前作の監督を務めたリドリー・スコットが製作総指揮に名を連ねている。

あらすじ:2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。2025年、科学者ウォレス(ジャレッド・レトー)が遺伝子組み換え食品を開発し、人類の危機を救う。そして、元捜査官デッカード(ハリソン・フォード)が突然行方をくらませて以来30年の月日が流れた2049年には、レプリカント(人造人間)の寿命に制限がなくなっていた。



若干観てから時間が経ってしまっていますが(11月に観ました)、「ブレードランナー2049」の感想です。
名作「ブレードランナー」の続編、です。
1982年に公開された「ブレードランナー」、リアルタイムでは観ていません。TVで観たのだと思います。
「ブレードランナー」の原作フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」 (ハヤカワ文庫 SF)も以前読んだことがあるはずですが、覚えていませんでした。以前読んだ際には、むしろ(ディック作品に対して)苦手意識を持ってしまったはずで、その後ディックの作品は読んでいません。
この2つの予習(復習?)なしで観てしまったのですが、いやあ、おもしろかったです。

大雑把なくくりですが、「ブレードランナー」では、人間とレプリカント(人造人間)という枠組みであったのにたいし、今回の「ブレードランナー2049」では、人間と旧型レプリカントと新型レプリカントという枠組みになっていて、さらに複雑な背景となっています。
ところが、これが分かりにくくない!
むしろ、覚えていなかった前作の世界を、すっと思い出せてしまったくらいです。

ライアン・ゴズリングが新型レプリカントでブレードランナーという設定なんですが、いやあ、表情があまり出ないのがぴったりはまっていて、いや本当にアンドロイドなんじゃないかと(笑)。なので、すこし表情を出すと(表情じみたものを出すと、というべきかもしれませんが)、そのレプリカントが感情を持つようになったのでは、と思わせる効果まであって、本当にぴったりの役者です。

「ブレードランナー」で扱われていたのが「人造人間が感情を持つ」ということで、「ブレードランナー2049」ではさらに発展させて「子供を産む」(早い段階で分かるようになっていますが、ネタバレなので伏字にしておきます)とかいうテーマになっています。これは、森博嗣のWシリーズみたいですね。

この点も含め、世界観や時代・人物設定、テーマ設定、ストーリー展開まで、「ブレードランナー2049」は続編として非常によくできていまして、史上最強の続編かもしれないな、なんて思いました。
オリジナルに登場したハリソン・フォードが、途中から同じ役柄で出てくるのもいい。
ハリソン・フォードって、「スター・ウォーズ」もそうですが、こういうのが続いていますね。若いころにいい作品に出演していたということですね。

おもしろすぎて、観終わった後、「ブレードランナー」のDVDを買って観て、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」も買って読みました。順番、逆だよ。
でも、それくらい楽しく観終わりました。
ラストシーンに降る雪が、祝福の雪であるといいのですが...



原題:BLADE RUNNER 2049
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年10月27日



nice!(9)  コメント(0) 
共通テーマ:

映画:ゲット・アウト [映画]

ゲットアウト T0022228p.jpg



映画のHPからあらすじを引用します。

ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女ローズの実家へ招待される。
若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。
その夜、庭を猛スピードで走り去る管理人と窓ガラスに映る自分の姿をじっと見つめる家政婦を目撃し、動揺するクリス。
翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに多くの友人が集まるが、何故か白人ばかりで気が滅入ってしまう。
そんななか、どこか古風な黒人の若者を発見し、思わず携帯で撮影すると、
フラッシュが焚かれた瞬間、彼は鼻から血を流しながら急に豹変し、「出ていけ!」と襲い掛かってくる。
“何かがおかしい”と感じたクリスは、ローズと一緒に実家から出ようするが・・・。

いつも引用するシネマトゥデイから、見どころを引用します。

見どころ:『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどを手掛けてきたプロデューサー、ジェイソン・ブラムが製作に名を連ねたスリラー。恋人の実家を訪ねた黒人の青年が、そこで想像を絶する恐怖を体験する。メガホンを取るのはコメディアンのジョーダン・ピール。『Chatroom/チャットルーム』などのダニエル・カルーヤ、ドラマシリーズ「GIRLS/ガールズ」などのアリソン・ウィリアムズらが出演する。


知人が、主演が大根だ、と言っていたんですよね、この映画(笑)。

それはさておき、わりと評判いいみたいですね。
でも、よくできている、とか、傑作、とかいう作品ではないと思いました。どちらかというと、失敗作なんではなかろうかと。

目の付け所はいいと思うんです。
白人とつきあっている黒人が主人公。
相手の実家に呼ばれ、両親、家族に紹介される。
使用人は、様子のおかしい黒人2人。
知り合いは、驚くほど白人ばかり。一人見つけた黒人は、これまた様子が変。
居心地がどんどん悪くなっていく。
いまどき(ありえないよな)、と思うような設定で、一方でアメリカの現実って(一部では)こんなものなのかな、なんて考えたり。オバマ大統領から、トランプ大統領に代わったアメリカで、意外と時宜を得た作品かも、なんて思ったり。

現代アメリカにおける人種差別問題を扱った作品かな、とそう思わせる導入部。
でも、そう思わせておいて、ぐーっとまったく違う切り口に展開していくところが見どころなんだと思います。
この導入部から、「ステップフォード・ワイフ」(観ていて思いついた別の映画のタイトルを書いておきます。ネタバレなので伏字で)みたいな話が出てくるとは思わないですもん。
あっぱれ! といいたくなるような組み合わせ。人種差別問題と相性のいい(というのは語弊のある言い方ですが)アイデアなんですね、アレ。
ここが評判のいいポイントですね。

しかし、しかし、しかし。
そうわかって振り返ると、建付けが悪くないですか、この映画。そして、安っぽい。
伏線をしっかり張ろうとしたのはわかりますが、数少ない黒人が出てくる場面の仰々しさ、安物のホラー映画を観ているかのようなものものしさは、せっかくのアイデアを活かしているとは思えません。
逆に、人種差別を扱った普通の物語ではないんだな、と見当をつけさせてしまう。
(ただし、それぞれの黒人の俳優さんの演技力はびっくりします。知人が言った、主人公が大根というのも、対比のためにわざとそういう演技にしている可能性もあるような気もします)

もちろん、普通の物語ではない、と見抜かれたとしても、この映画が用意している地点までは想定できないとは思います。アイデアの勝利。
ただ、仰々しさ、ものものしさを排したほうが、より驚けたと思います。

ということで、いい材料をそろえたのに調理法を失敗した料理みたい、というのが個人的な感想です。
ああ、もったいない!





原題:GET OUT
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年10月27日


nice!(17)  コメント(0) 
共通テーマ: