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インフェルノ [映画]

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いつものシネマ・トゥデイから引用します。

チェック:人気作家ダン・ブラウンのベストセラー小説を映画化した『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの第3弾。主演のトム・ハンクス、監督のロン・ハワードが続投し、これまで数々の歴史や名画の謎を解明してきた宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授が、詩人ダンテの「神曲」の「地獄篇」に絡んだ世界を揺るがす陰謀に挑む。ラングドンと共に謎を追う医師を『博士と彼女のセオリー』などのフェリシティ・ジョーンズが演じるほか、『ジュラシック・ワールド』のオマール・シーとイルファン・カーンらが共演。

ストーリー:記憶喪失状態でフィレンツェ病院で目覚めたロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)は何者かに命を狙われるも、医師のシエナ・ブルックス(フェリシティ・ジョーンズ)の手引きで事なきを得る。やがて二人は、人口増加を危惧する生化学者バートランド・ゾブリスト(ベン・フォスター)が人類の半数を滅ぼすウイルス拡散をたくらんでいることを知る。彼らは邪悪な陰謀を阻止すべく、ゾブリストがダンテの叙事詩「神曲」の「地獄篇」に隠した謎の解明に挑むが……。


『ダ・ヴィンチ・コード』も『天使と悪魔』に続く、映画版ロバート・ラングドン教授シリーズ第3弾。
原作であるダン・ブラウンの小説の方は
「天使と悪魔」 (上) (下) (角川文庫)
「ダ・ヴィンチ・コード」 (上) (中) (下) (角川文庫)
「ロスト・シンボル」 (上) (中) (下) (角川文庫)
「インフェルノ」 (上) (中) (下) (角川文庫)
と出ています。
「ロスト・シンボル」は映画化飛ばされていますね。
この「インフェルノ」、原作を読む前に映画を観ました。「ロスト・シンボル」も積読です...

おもしろかったですが、どうでしょうね、ロバート・ラングドン教授シリーズとして捉えるとあまり...といったところではないかと思いました。
というのも、専門知識があまり活躍しないから。
活劇シーンが多いのも、この映画の見どころなのだと思いましたが、それとラングドン教授とがあまりうまく一致していないような気がします。

ラングドンの幻覚シーンが、ダンテの「神曲 地獄篇」 (講談社学術文庫)をなぞらえているのはすごくて、一瞬しかないシーンだけど印象的でしたが、全体としてみると、普通のサスペンス映画として出来上がっているようです。

ミステリ的には、ウイルス探索がいきあたりばったりなのはご愛嬌ですが、記憶喪失からスタートするだけに、誰が味方で誰が敵かわからない、というサスペンスは十分楽しめました。
タイムリミット・サスペンスとなっている部分は、ちょっと時間の設定に無理があるように思いましたが、定石的でもおもしろかったです。



原題:INFERNO
製作年:2016年
製作国:アメリカ



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神のゆらぎ [映画]

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過去と現在を行き交うサスペンス、と書いてある紹介文を見たんですよ。だから観ました。
でも、これ、サスペンス、ではないです。

映画HPからストーリーを引用します。

時に人は、ただ奇跡が起きるのを待つしかない。
ともにエホバの証人である看護師と、末期の白血病を患うフィアンセ(グザヴィエ・ドラン)。老境にありながら情熱的な不倫を続ける、バーテンの男とクロークの女。互いへの失望を偽りながら暮らす、アル中の妻とギャンブル狂の夫。そして取り返しのつかない過ちを償うためドラッグの運び屋となるひとりの男……。複数のものがたりが現在と過去を往来しながら、終着点—墜落する運命にあるキューバ行きの機内へと向かう…。


グザヴィエ・ドランといえば、「トム・アット・ザ・ファーム」の人ですね。「わたしはロランス」とか「Mommy/マミー 」で高名な監督・俳優のようですが、そちらはあいにく観ていませんので...
「トム・アット・ザ・ファーム」も、サイコ・サスペンスというふれこみで観に行ったら、サイコ・サスペンスじゃなかったし、今度も「神のゆらぎ」も、サスペンスって思って観に行ったら、サスペンスじゃなかった...

上のあらすじを見ても、サスペンスじゃないってわかりますよね。

いつものシネマ・トゥデイからも引用します。

チェック:『Mommy/マミー』などで監督・俳優として注目を浴びるカナダのグザヴィエ・ドランが出演した、選択と運命をめぐる物語がサスペンスフルに展開するドラマ。ある宗教を信仰する看護師と同じく信者で白血病患者のカップル、不倫を続ける老いた男女などいくつものエピソードが紡がれ、一つの終着点に集約される。監督は、『7 DAYS リベンジ』などのダニエル・グルー。出演の決め手になったとグザヴィエが語る役どころに期待。

ストーリー:看護師と末期の白血病であるフィアンセのエティエンヌ(グザヴィエ・ドラン)は、共にエホバの証人を信仰していた。さらに不倫関係のバーテンダーの男とクロークで働く女、アルコールに溺れる妻とギャンブルが大好きな夫、過ちを償うためにドラッグの運び屋になる男らの運命が交錯していく。

こちらは、「サスペンスフルに展開する」と書かれていても、サスペンスっぽくはないですね。これを先に読んでいたら、観に行かなかったかも。

それにしても、グザヴィエ・ドランは、主役じゃないですよ......まず、そこにびっくり。
群像劇、的に処理されていますが、主役はグザヴィエ・ドランのフィアンセである看護師ジュリーですね。演じているのは、マリリン・キャストンゲという女優さん。

飛行機事故の生存者の治療にあたるジュリー。その婚約者エティエンヌは白血病だけれども、エホバの証人の信者だから輸血できない。

エホバの証人って、知らないんですが、大変そうですね。信仰に反することをすれば、信者の間で排斥されてしまうなんて。
輸血ができない、というのは知っていたのですが、自分が血をもらうのだけがだめなんだと思っていました。信者の身体に他人の血が入ってはいけないのだ、と。
でも、この映画を観ると違うことがわかりました。血を誰かに輸血するために差し出すこともだめなんですね。
「輸血」という行為そのものが禁忌なんですね。

このジュリーのパートと、飛行機事故に関連する人たちの群像劇、です。
だから、「現在と過去を往来」といったところで、混乱はしません。こちらがミステリ好きなもんで、なにか(叙述トリックのような)仕掛けでもあるのかな? と勘ぐりながら観ていましたが、そういうギミックはありません。少し拍子抜け。でも、これはこちらの観方が悪かったので、映画のせいではありません。
ほんの小さなきっかけで、その飛行機に乗り合わせたり、乗らなかったり...
「飛行機が落ちるのはすなわち全能の神がいないということ」というある登場人物のセリフがジュリーに響いてジュリーは決断をします。
たった一人の生存者が誰か、というのも別にトリッキーなわけでもありません。
淡々と、登場人物たちが惨劇へ進んでいくのを見、誰が助かったのかを知る、という感じです。
この淡々としたところが、この映画の特徴であり、ポイントなのだと思います。

Xavier Dolan's Commentとして映画のHP
グザヴィエ・ドランのコメントがあるので、引用しておきます。

私は映画監督ですが、意識としては「俳優業」が一義的です。ただ待っていてもやりたい役のオファーが来ないので自分で自分に役を与えるために監督になったのです。『神のゆらぎ』ではエホバの証人のカップルを演じていますが、いままで演じたことがない新しい役どころだったので、ぜひやってみたいと思いました。役者というものは常に新しい演技を探求する性分なんだと思います。特に今回の役では、宗教の制約から恋人にさえ輸血を拒み死ぬことをよしとするとても難しいキャラクターですが、彼には彼の考え方があって、それを頑なに信じている男なのだと思います。僕にはそんな彼が「とても愛おしい人間」と思えるのです。エホバの証人という宗教心については、とくに感じるものはありません。エホバはホモセクシャルを禁じている宗教ですが、この登場人物を卑下しているわけでもなく、ただ彼の皮膚と自分を同化させるだけだ、と捉えています。僕自身、幼い頃に厳格なカソリックの叔母に連れられて教会へ通っていた経験があることから、何かを強く信じる人間の心について理解がある方だと思います。ですから信仰心がある人間を演じるのは僕にとって難しいことではありません。人が何かを信じるということの意味は理解しているつもりです。

しかしなぁ、このグザヴィエ・ドランが演じたエティエンヌって役柄、新しい演技とか難しい演技とかを要求するような役柄に観えなかったんですが...素人が観てるからなんでしょうか...

ちなみに、原題のMIRACULUMというのは、ラテン語で奇跡だそうです。


原題:MIRACULUM
製作年:2012年
製作国:カナダ




<ネタバレ気味の追記>


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帰ってきたヒトラー [映画]

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先日、原作を読んだばかりの「帰ってきたヒトラー」 (上) (下) (河出文庫)映画化です。原作の感想ページへのリンクはこちら
ぎりぎり映画館での上映に間に合いましたね。

映画のHPからストーリーを引用します。


全てが変わった世界で、何も変わらない〈彼〉は、
再び民衆の支持を集めはじめる。
ヒトラーの姿をした男が突如街に現れたら?
「不謹慎なコスプレ男?」顔が似ていれば、「モノマネ芸人?」。
リストラされたテレビマンに発掘され、復帰の足がかりにテレビ出演させられた男は、
長い沈黙の後、とんでもない演説を繰り出し、視聴者のドギモを抜く。
自信に満ちた演説は、かつてのヒトラーを模した完成度の高い芸と認識され、
過激な毒演は、ユーモラスで真理をついていると話題になり、
大衆の心を掴み始める。しかし、皆気づいていなかった。
彼がタイムスリップしてきた〈ホンモノ〉で、70年前と全く変わっていないことを。
そして、天才扇動者である彼にとって、
現代のネット社会は願ってもない環境であることを―。

いつものシネマ・トゥデイからも引用します。

チェック:ティムール・ヴェルメシュのベストセラー小説を実写化したコメディードラマ。独裁者アドルフ・ヒトラーが突如として現代に出現し、奇想天外かつ恐ろしい騒動を引き起こす。舞台を中心に活躍するオリヴァー・マスッチがヒトラーを演じ、「トレジャー・ハンターズ アインシュタインの秘宝を追え!」などのファビアン・ブッシュや『ビッケと神々の秘宝』などのクリストフ・マリア・ヘルプストらが脇を固める。21世紀の民衆が、知らず知らずのうちにヒトラーに扇動されていくさまに注目。

ストーリー:ナチス・ドイツを率いて世界を震撼(しんかん)させた独裁者アドルフ・ヒトラー(オリヴァー・マスッチ)が、現代によみがえる。非常識なものまね芸人かコスプレ男だと人々に勘違いされる中、クビになった局への復帰をもくろむテレビマンにスカウトされてテレビに出演する。何かに取りつかれたような気迫に満ちた演説を繰り出す彼を、視聴者はヒトラー芸人としてもてはやす。戦争を体験した一人の老女が本物のヒトラーだと気付くが……。

原作では、ヒトラーが語り手で、そこがポイントなので、映画化するとどうなるかな、と思いましたが、オープニングから、ヒトラーのモノローグで、やはりそう処理するのか、と思いました。
ちょっと芸がないなぁ、なんて思って観ていましたが、その後原作とは違う点があちこち目立つようになり、ラストはかなり違うエンディングとなります。

全編を通してのイメージは、ユーモアやコメディというよりは、風刺色が強くなっています。
笑えるシーンも確かにありますが、次第に笑えなくなっていきます。
もちろんいろんな要素を孕んだ作品ではありますが、原作では抑え目に書かれていた部分も、映画ではストレートに、はっきりあからさまに打ち出されています。
もっともそのことが感じられるのは、エンディングですね。露骨です。

このエンディングをどう評価するかで、かなり意見が分かれるのではないかと思うのですが、ぼくはやはり原作に軍配を挙げたいです。
「謂ひおほせて何かある」
映画はやはり少々下品な仕上がりだと思います。


映画の内容とは関係ないのですが、この映画を見た映画館で、たまたま隣に座った見知らぬ人が、最悪でした……
まず、なんだかわからない変な匂い。
そして笑えるシーン、特に単純な笑いのシーンでは、周りに響き渡る高笑い。
笑うな、とは言いませんが、自宅で見ているわけではないのだから、ある程度は周りにも配慮してほしいもんです。続くセリフがまったく聞き取れないくらいの音量。ドイツ語のセリフなんだから聞こえなくてもいいっちゃあいいんですが、セリフ以外の音声も聞き取れないのはちょっと困ります...
その意味では、後半、どんどん笑えなくなっていくのは幸いでした。
(後半にも笑えるシーンはあることはあるのですが、単純に笑えるわかりやすい笑いしかご理解されないお客さんだったようで、助かりました)


原題:LOOK WHO'S BACK
製作年:2015年
製作国:ドイツ





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インデペンデンス・デイ:リサージェンス [映画]

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「インデペンデンス・デイ」 の続編です。

いつものシネマ・トゥデイからも引用してます。

チェック:地球に攻めてきた侵略者と人類の激突を描いたSF大作『インデペンデンス・デイ』の続編。前作での闘いから20年後を舞台に、地球防衛システムを完備した人類が再び侵略者と対峙(たいじ)する。『ホワイトハウス・ダウン』などのローランド・エメリッヒ監督、『ロスト・ハイウェイ』などのビル・プルマン、『ディープ・カバー』などのジェフ・ゴールドブラムと第1作のメンバーが再結集。新たに『ハンガーゲーム』シリーズなどのリアム・ヘムズワースらが加わる。壮大な物語と圧倒的な映像技術に息をのむ。

ストーリー:エイリアンによる地球侵略に人類が立ち向かい、およそ30億人もの命を失いながらも勝利を収めてから約20年が経過した。人類はさらなる襲来に備えようと、エイリアンが残した宇宙船の技術を転用した地球防衛システムを作り上げる。2016年7月、そんな人類を試すようにアメリカ全土を覆うほどの大きさを誇るエイリアンの宇宙船が出現。彼らは重力を自在に操る圧倒的な科学力で、ニューヨークロンドン、パリといった都市を次々と襲撃する。猛攻撃は止むことなく続き、人類存続の要であった防衛システムも無力化してしまう。


副題となっているリサージェンス(RESURGENCE)というのは、普通に辞書を引くと、「再起、復活」ですが、
映画HPでは、「一度中断していたことの再開」と書かれています。
前作、「インデペンデンス・デイ」 はディザスター物として気持ちいいくらい、どんどんぶっ壊していってくれていたので、結構気に入っています。
続編にも期待大、で観ました。

たしかに、壊れるのはじゃんじゃん壊れていって、そこはまず満足。
しかも壊し方が面白いですね。
攻撃して壊していくのではなく、重力を操れるようになっているからこその壊し方です。
(そういう壊し方をする伏線もちゃんと劇中に張られています)
こういうのは、映画館の大画面で見るのが楽しいですね。
よかった、よかった。

しかしですねぇ、映画全体として、まじめに作っちゃっているのが、イマイチ。
いや、この言い方は正しくないですね。
前作は馬鹿馬鹿しいことを馬鹿馬鹿しいこととして、その馬鹿馬鹿しいことをあえてまじめにやっている、という感じがあったのですが、今回は、そういう部分も一部あるけれども、全体感としてはまじめなことをまじめにやっている、という風に思えました。
これじゃあ、少しつまらないですよ。
もっともっと馬鹿馬鹿しさに徹してもらわないと。
あきれるくらいに巨大な宇宙船や、エイリアンとの闘い方など、前作では馬鹿馬鹿しいことと捉えられていた(であろう)ことも、今回は大真面目。
なんか、普通の宇宙戦争映画みたいです。

もっとも、前作を真面目な顔したギャグ映画と思っているこちらが変なのかもしれませんが...


P.S.
日本語タイトル、「インデペンデンス」なんですね、「インディペンデンス」ではなくて。
とすると、dependも、デペンド、と発音するのかな??



原題:INDEPENDENCE DAY: RESURGENCE
製作年:2016年
製作国:アメリカ




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黄金のアデーレ 名画の帰還 [映画]

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映画HPから引用します。

数奇な運命を辿った名画に秘められた真実の物語が、今、明かされる--。
82歳の女性と駆け出し弁護士が国を訴えた!?
20世紀が終わる頃、ある裁判のニュースが世界を仰天させた。アメリカに暮らすマリア・アルトマン(82歳)が、オーストリア政府を訴えたのだ。
“オーストリアのモナリザ”と称えられ、国の美術館に飾られてきたクリムトの名画〈黄金のアデーレ〉を、「私に返してほしい」という驚きの要求だった。伯母・アデーレの肖像画は、第二次世界大戦中、ナチスに略奪されたもので、正当な持ち主である自分のもとに返して欲しいというのが、彼女の主張だった。共に立ち上がったのは、駆け出し弁護士のランディ。対するオーストリア政府は、真っ向から反論。
大切なものすべてを奪われ、祖国を捨てたマリアが、クリムトの名画よりも本当に取り戻したかったものとは──?


昨日感想を書いた「ミケランジェロ・プロジェクト」と2本立てでした。
「ミケランジェロ・プロジェクト」に続いて、実話に基づいた物語、でした。

この「黄金のアデーレ 名画の帰還」は、なにより主役マリア・アルトマンを演じるヘレン・ミレンが素敵です。
82歳という役柄にしては若々しいですが、品があって、とてもチャーミングです。
プライド、というよりも、なんだか、矜持、と呼びたい感じの心持ちの、背筋がぴんと伸びた女性です。
ラストで、本物のマリアの写真も出てきましたが、これも矜持ある女性という感じで素敵でしたねぇ。

弁護士役のライアン・レイノルズも、あまり弁護士、弁護士した雰囲気なく、いい感じですね。

名画として知られているクリムトの「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」の所有権をめぐる争いです。
マリアの伯母アデーレを描いたこの絵は、マリアの家族がクリムトに描かせたもので、ナチが襲ってきたときに奪われてしまったもの。

物語は、個人対国家という裁判というおもしろい展開になります。
素人なので、誤解もあると思いますが、流れを書いておきます。
オーストリアが制定した美術品返還法に基づき、オーストリア(ウィーン)で委員会に提訴。
オーストリア政府側は、アデーレの遺言(夫の死後は美術館に寄贈したい)に裏打ちされている、と主張。
一方で、マリア&ランディは、アデーレの夫の死よりも前に絵は奪われていることを明らかにし、さらに、絵の正当な所有者はマリアではなく、マリアの夫である伯父さんであることを代金の支払い状況から確認し、かつ、伯父は財産をすべて姪に残すことを遺言で決めていたことをつきとめて、提出。
結果は、マリアに換返還せず。どう考えても、マリアの方に正当性はあるように見受けられるんですが、まあ、オーストリアに対する訴えをオーストリアでやるとこうなりかねないですよね。
オーストリアで裁判を起こすには、保証金180万ドル(!)を積まなければならず、断念。

ところが、オーストリアをアメリカで訴える方法がある! というのが次のポイントになります。
3つの要件を満たせば、ということで、見事に満たすことが判明して裁判に。
ここで、裁判は、アメリカの裁判所に管轄権があるかどうか、がまず争われていきます。
最高裁まで行くシーンは、ある意味一つのクライマックスですね。
で、マリア側が勝訴したけれど、今度はそれから、絵の実際の所有権の帰属をめぐる裁判に。
オーストリア側が徹底した引き延ばし作戦をとる中、高齢のマリアが、数次にわたる裁判をやり遂げられるのか? 
和解の申し出をオーストリア側が断ったことから、ランディはオーストリアでの調停をしようとする。
で、あれっ? と素人としては思うわけです。
調停って...調停案には拘束性がないので、気に入らなければマリアは従わなければよいはず...なのに、絶対的な判決みたいな感じで扱われている。
これ、仲裁、とすべきところを、誤訳でしょうねぇ。と思って、ググったら、弁護士の方のHPに解説がありました。ネットってありがたいですね。
はい、やはり、仲裁、というべきでしょうねぇ、日本語の感覚からすると。

さておき、マリアにしてみれば、気の進まなかったアメリカでの訴訟がせっかく軌道にのっているのに、どうしてオーストリアの仲裁をランディが選ぶのか、ということなんでしょうねぇ。完全アウェイですし、最初の委員会のようになることを考えてしまいますよね。
一方でランディにしてみれば、賭けは賭けだけれど、マリアの年齢を考えると...というところ。
ここは難しい判断ですね。映画では、マリア演じるヘレン・ミレンが若く見えるので、ぴんと来ないのが難点でしょうか。

もう一つの注目は、マリアによるウィーンの回想シーン。こちらも素敵でした。
(いや、もちろん、ナチに蹂躙されていくことが分かっているので、楽しそうであればあるほどつらくなるんですが...)
非常に豪華な、そしてハイソな一族で、楽しめます。

実は事実に基づいた話ってことで、あまり期待していなかったのですが、うれしい誤算。
とても楽しく、充実した映画でした。


最後に、いつものシネマ・トゥデイからも引用しておきます。

チェック:ナチスに奪われた世界的に有名なグスタフ・クリムトの名画を取り戻すため、オーストリア政府を相手に返還訴訟を起こした女性の実話を基に描いた人間ドラマ。肖像画のモデルとなった女性のめいで、戦争に運命を翻弄(ほんろう)された実在の主人公をオスカー女優ヘレン・ミレンが好演する。彼女とタッグを組む弁護士に、『[リミット]』などのライアン・レイノルズがふんし、『ラッシュ/プライドと友情』などのダニエル・ブリュールらが共演。『マリリン 7日間の恋』などのサイモン・カーティスがメガホンを取る。

ストーリー:アメリカ在住の82歳のマリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)は、グスタフ・クリムトが描いた伯母の肖像画で第2次世界大戦中ナチスに奪われた名画が、オーストリアにあることを知る。彼女は新米弁護士ランディ(ライアン・レイノルズ)の助けを借り、オーストリア政府に絵画の返還を求めて訴訟を起こす。法廷闘争の一方、マリアは自身の半生を振り返り……。


<蛇足>
個人的にはこの絵、ウィーンのベルベデーレ美術館で見たような気がします...
返還前、ですね。


原題:WOMAN IN GOLD
製作年:2015年
製作国:アメリカ / イギリス




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ミケランジェロ・プロジェクト [映画]

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GWに、飯田橋ギンレイホールという、いわゆる名画座で観ました。

映画HPから引用します。

美術の専門家で結成された特殊部隊"モニュメンツ・メン"は、
美術品を奪還するため1944年7月フランス・ノルマンディの上陸。
ヨーロッパ各地を手分けして捜索するも、
全ては奪われた後だった…。
そんな中、敗北を悟ったヒトラーは、
遂に「ネロ指令」ドイツが敗北した際には全てを破壊すること-を発令し、
一刻の猶予もなくなる。
世紀の美術品は、どこに隠されているのか…。
あることに気づいたとき、彼らの怒涛の快進撃が始まる!


いつものシネマ・トゥデイからも引用しておきます。

チェック:『オーシャンズ』シリーズなどのジョージ・クルーニーが、製作・監督・脚本・主演をこなした実録サスペンス。第2次世界大戦末期を背景に、ナチスドイツに奪われた美術品を取り戻す命令を下された者たちの姿を活写していく。『ボーン』シリーズなどマット・デイモン、『アビエイター』などのケイト・ブランシェット、『ロスト・イン・トランスレーション』などのビル・マーレイら、実力派スターが共演。彼らが繰り出す重厚で濃密な物語もさることながら、戦下での壮絶な戦闘を描写したアクションも見もの。

ストーリー:ナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラーの命を受け、ドイツ軍は侵攻した欧州各国の美術品を略奪。それに強い危機感を抱くハーバード大学付属美術館の館長ストークス(ジョージ・クルーニー)はルーズベルト大統領を説得し、美術品や歴史的建造物を保護する部隊モニュメンツ・メンを結成する。中世美術に精通したグレンジャー(マット・デイモン)や建築家キャンベル(ビル・マーレイ)などのメンバーを集め、ヨーロッパ各地を奔走。だが、劣勢を強いられて自暴自棄になったナチスや、妨害しようとするソ連軍が彼らの前に立ちはだかる。


"モニュメンツ・メン"のなかに死者も出るのですが、どことなくおっとりしていように観えたのは、美術品の奪還という、戦場の最前線とはちょっといいがたい題材だから、というよりは、製作のジョージ・クルーニーの狙いなんでしょうね。
そもそも、"モニュメンツ・メン"のメンツは、美術系としてはプロでも、兵士としてはアマチュアもアマチュア。どうみても単なるジジイみたいなのも交じってる(笑)。"モニュメンツ・メン"のやり方も、どう贔屓目にみてもいきあたりばったりだし、かなりの運に左右されています。実際の活動はもっと計画的で緻密だったのでしょうねぇ、きっと...
ナチスがどこに美術品を隠していたのか、というのは、ミステリファンからすると安直な絵解きで意外性はかけらもないのですが、その分現実味がありますし(なにしろ、実話です)、膨大な美術品を隠すにはそれなりの規模が必要だからやむをえませんね。
ただ、総統美術館に収納する予定だった品々の置き場所はちょっと疑問ですね(と、史実にケチをつけてもしかたないのですが)。連合軍に狙われそうなんですが...

なので、ナチスの出てくる戦争を背景にした映画にしては、かなり悠長な部類に入る、珍しい作風で、なかなかおもしろいところを狙っているなぁと感じました。

人の命は美術品よりも尊い、という命題は、かなり早い段階でジョージ・クルーニー演じるストークスから語られるのですが、一方で美術品をナチスから守ろうとし、あるいは、美術品奪還のために命を落とすものもいる。このあたりをどう扱うかは、娯楽映画として作る以上結構重要なポイントじゃないかと思うのですが、人の暮らしの積み重ねとしての美術品、という無難な着地でしたね。美術品奪還のために、誇らしく死ねる人たちがいる、というだけで十分な気もしました。

全体に、淡々と進んだ印象で、映画監督としてのジョージ・クルーニーって、意外と変な映画(褒め言葉です)を乱発してくれる期待感を持ちました。

<蛇足>
しかしねぇ、どうしてモニュメンツ・メンが、ミケランジェロ・プロジェクトになるんでしょうねぇ???


原題:THE MONUMENTS MEN
製作年:2013年
製作国:アメリカ




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Mr. ホームズ [映画]

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いつものシネマ・トゥデイから引用しておきます。

チェック:ミッチ・カリンの小説「ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件」を実写化したミステリー。93歳になって静かに余生を送っていた名探偵シャーロック・ホームズが、30年前の未解決事件の真相を暴こうとする。監督は、『トワイライト・サーガ』シリーズなどのビル・コンドン。『X-MEN』『ホビット』シリーズなどのイアン・マッケラン、『マイ・ライフ、マイ・ファミリー』などのローラ・リニー、ハリウッドでの活躍も著しい真田広之らが結集する。助手の10歳の少年と一緒に難事件に挑んでいくホームズの姿が、何とも痛快。

ストーリー:名探偵ホームズ(イアン・マッケラン)も93歳の老人となり、海辺の家で静かな日々を過ごしていた。しかし、その一方で30年前のとある事件が頭に引っ掛かっていた。それは死んだ子供たちと会話しているという女性の調査だったが、いつしか彼女による夫の殺害計画の疑惑が浮上した果てに、ホームズの失態で未解決となって自身も探偵引退を余儀なくされたのだった。ある時、日本への旅行で事件解決のヒントを得たホームズは、10歳になる家政婦の息子ロジャー(マイロ・パーカー)を助手に事件を再捜査していく。


老後のホームズを扱った映画ということで、ミステリファンとしては見逃せない?
原作「ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件」 (KADOKAWA)は読んでいません。

結構、(日本の)ミステリファンの興味を引く中身なんですよね。
ホームズの引退のきっかけとなった未解決事件。
原爆投下後のヒロシマに赴くホームズ。
そして引退したあとの暮らしぶり。
ホームズは引退後養蜂に乗り出していたというのは知られた事実(?) ですが、のどかな田舎町(海岸の映像からイングランド南東部と思われます)でのゆったりとした暮らし。
未解決事件の真相をつきとめようとする、老齢のホームズと助手(?) 家政婦の息子ロジャー。
上で引用したチェックにも、「30年前の未解決事件の真相を暴こうとする」「助手の10歳の少年と一緒に難事件に挑んでいくホームズの姿が、何とも痛快」とあって、面白そうでしょう?

でも、実際に映画を観てみると、ずいぶん印象が違います。

そもそもホームズが、記憶力が大きく減退し、まさに耄碌した姿。こういうホームズ、あまり観たくない。
で、「未解決事件の真相を暴こうとする」わけじゃないんです。
単に、忘れているのを思い出すだけ。
だから、「助手の10歳の少年と一緒に難事件に挑んでいくホームズの姿が、何とも痛快」ってことはありません。むしろ、痛々しい。

いくらボケていても、引退のきっかけとなったような事件を忘れている、なんて不自然ではないでしょうか?
風光明媚な田舎に引っ込んでしまえば、「忘れてしまおう」ではなく、むしろそのことばかり考えるようになるのではないでしょうか?
そんな状況で、この作品のようにすっかり忘れている、というのはいただけない。
そしてそれを思い出すのも、ただただ思い出すのです。思い出すヒントとなるような手がかり(品物)は折々に出てきますが、仕掛けとか意味づけがちゃんとあるようにも思えない。

そしてその事件の内容も、正直もう一つ。
当時のホームズの捜査(?)も、尾行するだけで、ちっとも推理なんかしちゃいない。
ホームズがそもそも得意としていない(というか、眼中にない)心の謎を扱っている、というのがポイントなんでしょうが、ホームズを扱うにはちょっとずるい切り口ですよね。
「ホームズも(普通の、血の通った)人間だった」というのは、この種の作品を作る上での一つの王道だとは思いますが、こうもストレートすぎるとちょっと安直では?
いままで扱った事件、人物とは違った、とホームズが述懐するのですが、そしてそれはそうかもな、と思わないでもないですが、であればなお一層、忘れてしまっているのが解せません。

真田広之が出てくる日本のパートもすっきりしない上に、本筋との絡みがはっきりしない。
(そもそも日本に行くのも、山椒を採りに行くため。それもローヤルゼリーよりボケに効くだろうから、って、切なすぎませんか!?)

ホームズを扱うなら、もっともっと事件に気を使って欲しかったなぁ、と思いますが、ただ、ホームズだ、ということを忘れて観れば、味わい深い作品に仕上がっていると思います。
ホームズと家政婦と家政婦の息子ロジャーとの、田舎での暮らし。ホームズとロジャーの交流が一つの焦点です。
ラストの蜂のエピソードはちょっと作り過ぎ感ありますし、家政婦&ロジャーとホームズの関係性も、結局のところ金で釣ったみたいな処理だし、エンディングのシーンも今一つ好きになれませんが、名探偵の老境というのはなかなかに印象深いテーマで、イアン・マッケランが(ボケはじめた役なのに)かっこいいから。


<蛇足>
家政婦役のローラ・リニーは、ジム・キャリーの「トゥルーマン・ショー」が印象に残っています。
備忘のために、メモしておきます。


原題:MR.HOLMES
製作年:2015年
製作国:イギリスアメリカ




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オデッセイ [映画]

オデッセイ①T0020248p.jpgオデッセイ②T0020248p1.jpg

いつものシネマ・トゥデイから引用しておきます。

チェック:『グラディエーター』などのリドリー・スコットがメガホンを取り、『ボーン』シリーズなどのマット・デイモンが火星に取り残された宇宙飛行士を演じるSFアドベンチャー。火星で死亡したと思われた宇宙飛行士が実は生きていることが発覚、主人公の必死のサバイバルと彼を助けようとするNASAや乗組員たちの奮闘が描かれる。共演は、『ゼロ・ダーク・サーティ』などのジェシカ・チャステインや『LIFE!/ライフ』などのクリステン・ウィグなど。スコット監督による壮大なビジュアルや感動的なストーリーに注目。

ストーリー:火星での有人探査中に嵐に巻き込まれた宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)。乗組員はワトニーが死亡したと思い、火星を去るが、彼は生きていた。空気も水も通信手段もなく、わずかな食料しかない危機的状況で、ワトニーは生き延びようとする。一方、NASAは世界中から科学者を結集し救出を企て、仲間たちもまた大胆な救出ミッションを敢行しようとしていた。

映画化されるというので、あわてて(?) 原作「火星の人〔新版〕」(上)  (下) (ハヤカワ文庫SF)を読んでから観ました。
原作の感想を書くことになるのは一体いつのことやら。
原作を読んだのは2月でしたが、今年のベスト13に該当すること間違いなしのおもしろさだったので、ストーリー展開が楽しめることは保証付き。安心して映画を観ることができました。
映画もおもしろかったですね。
やはり映像で観る火星がきれい。いや、取り残されてしまえば、きれい、なんて言ってられないだろうけれど、映画として観る分には、すこぶるきれい。
普通の2Dで観たのですが、3Dでもよかったかもしれません。G(重力)がかかる部分がそれなりにあるので、MX4Dだといらいらしたかな。

よくできたお話だとあらためて思いました。
生き延びるための仕掛けというか、手掛かりがちゃんとあるところがすばらしい。だからこそ、知恵と勇気で乗り越える主人公に見入ってしまうのです。
この点で、主人公を演じているのが、マット・デイモンというのはちょっと惜しいところ。
というのも、マット・デイモン、ジェイソン・ボーンを演じてから、肉体派というかサバイバル能力が高いイメージがつきまとっています。
ところが、この主人公ワトニーは植物学者。もちろん、選ばれて火星に派遣されるくらいなので、体はきちんと鍛えてはいるでしょうが、アクションものの映画に出るようなそういうイメージではありません。
もちろん、助かることはわかっているわけですが、マット・デイモンが演じてしまうと、そのあたりがちょっと...
無名の役者を起用すればよかったのに。

あと映画にしてしまうと、原作の最大の武器ともいえる、語り口、ワトニーのめげないユーモアが薄れてしまいます。
このあたりはマット・デイモン、うまいもんですが、それでもやはりね。
あと、試行錯誤というか、生き延びるための知恵の部分が、映像ではあっさり流されてしまいますね。中国の関与もあっさり、あっさり。
原作にない後日談が付け加わっていて、そこはかとなくユーモラスな点はよかったです。
とまあ、これは原作を読んでいたからこその感想で、映画を映画として観る分には十二分におもしろい映画だと思います!

それにしても
原作原題:THE MARTIAN
原作邦題:火星の人
映画原題:THE MARTIAN
で、どうして映画邦題がオデッセイなんでしょうね?
原作邦題に合わせろとはいいませんが、なんとかならなかったものか?


原作の書影です。

火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF)
  • 作者: アンディ・ウィアー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2015/12/08
  • メディア: 文庫


ぼくが読んだのは、1冊ものの旧版です。
火星の人 (ハヤカワ文庫SF)

火星の人 (ハヤカワ文庫SF)

  • 作者: アンディ・ウィアー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/08/22
  • メディア: 文庫




原題:THE MARTIAN
製作年:2015年
製作国:アメリカ


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クリムゾン・ピーク [映画]

クリムゾン・ピーク T0016537p.jpg

映画HPのあらすじを引用します。

イーディス・カッシングは野心溢れる作家であり、父親のカーター・カッシングと一緒に、20世紀初頭のニューヨーク州で暮らしている。彼女は死んだ母親に、まさしく文字通り、付きまとわれている。死者の魂と通じあう力を持っているイーディスは、墓場の彼方から母親から不思議な警告を受け取る-「クリムゾン・ピークに気をつけなさい」。
その奔放なイマジネーションは社交界では異端者だったが、それでも彼女は二人のライバル求婚者から結婚を迫られる。一人は幼なじみの医者、アラン・マクマイケル、もう一人は抗いがたい魅力を放つトーマスシャープ
彼女の父親が不可解な死をつげた後、イーディスはトーマスと結婚し、彼の豪奢な屋敷で暮らすことを選ぶ。ゴシック建築の広大な屋敷があるイギリスの辺鄙な丘陵地帯は、冬になると白雪の上に血のような赤い粘土の色素が染み出すことから「クリムゾン・ピーク(深紅の山頂)」と名付けられていた。
そびえ立つゴシック様式の屋敷は、トーマスの姉ルシールの住居でもあった。このミステリアスで魅力的な彼女のイーディスへの好意は、秘密の目的が隠されていた…。
やがてイーディスが新たな生活に慣れるにつれ、クリムゾン・ピークはそれ自身の命を生きはじめ、悪夢のような幻影や真紅の亡霊たちが姿を現す-だがクリムゾン・ピークの本当の怪物は血と肉でできているものだった……。


いつものシネマ・トゥデイからも引用しておきます。

チェック:『パンズ・ラビリンス』などの鬼才ギレルモ・デル・トロが放つミステリーホラー。クリムゾン・ピークと呼ばれる屋敷で生活する女性が、次々と出現する亡霊たちに導かれるようにして同地に隠された恐ろしい秘密に近づいていく。『アリス・イン・ワンダーランド』などのミア・ワシコウスカ、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』などのトム・ヒドルストン、『ゼロ・ダーク・サーティ』などのジェシカ・チャステインなど実力派が結集。謎と恐怖が交錯する物語に加え、ダークでありながら美麗なビジュアルにも引き込まれる。


この映画、予告編だけみて選んで観たので、ホラーだと思って観たんですよね。
ところが、これ、ゴシック・ロマン、です。
人ならぬものは出てきますけど、ゴシック・ロマンです。
そういう映画だったのか...
いわゆるコスチューム・ドラマよりは新しい時代を設定していますが、時代感溢れる、壮麗な感じがポイントの映画なんですね。
完全に見誤りました。
だって、ホラーだと、時代がかった舞台はすべて怖がらせるための道具、なわけですが、ゴシック・ロマンだと、その雰囲気を楽しむことに力点がありますもんね。
この映画のストーリーが、きわめて型通りなのも、当然です。だって、様式美なんですから。

と思ってたら、ラストは活劇(?) っぽくなって、うーん、物語の建て付けが悪いなぁという感想を持ちました。
ここも正統派でおしきってほしかったなぁ。



原題:CRIMSON PEAK
製作年:2015年
製作国:アメリカ

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ブリッジ・オブ・スパイ [映画]

ブリッジ・オブ・スパイ T0020104p.jpg

映画HPのあらすじを引用します。

世界が戦争勃発の恐怖に怯える中 平和の鍵を握っていたのは、ひとりの普通の男だった
アメリカとソ連が一触即発の冷戦状態にあった1950~60年代。
ジェームズ・ドノヴァンは、保険の分野で実直にキャリアを積み重ねてきた弁護士だった。
ソ連のスパイの弁護を引き受けたことをきっかけに、世界の平和を左右する重大な任務を委ねられる。それは、自分が弁護したソ連のスパイと、ソ連に捕えられたアメリカ人スパイの交換を成し遂げることだった。
良き夫、良き父、良き市民として平凡な人生を歩んできた男が、米ソの戦争を食い止めるために全rひょくが不可能に立ち向かっていく!

いつものシネマ・トゥデイからも引用しておきます。

チェック:『ターミナル』以来のタッグとなる、スティーヴン・スピルバーグ監督と名優トム・ハンクスによるサスペンス大作。東西冷戦下の1960年に実際に起きた、ソ連によるアメリカ偵察機撃墜事件“U-2撃墜事件”の舞台裏に迫る。『ノーカントリー』で第80回アカデミー賞監督賞を受賞したジョエル&イーサン・コーエンが脚本を担当。一介の弁護士が挑む実現不可能と思われた作戦で、思いがけないアプローチを試みる姿に意表を突かれる。

ストーリー:アメリカとソ連の冷戦のさなか、保険関連の敏腕弁護士ドノヴァン(トム・ハンクス)は、ソ連のスパイであるアベル(マーク・ライランス)の弁護を引き受ける。その後ドノヴァンの弁護により、アベルは死刑を免れ懲役刑となった。5年後、アメリカがソ連に送り込んだ偵察機が撃墜され、乗組員が捕獲される。ジェームズは、CIAから自分が弁護したアベルとアメリカ人乗組員のパワーズ(オースティン・ストウェル)の交換という任務を任され……。


あらすじ、なんてものは、映画本体とは直接関係がないので、あらすじにケチをつけても仕方がないのですが、見終わってみると、このあらすじ、HPのものも、シネマ・トゥデイのものも違和感があります。「思いがけないアプローチ」ということはないですし、世界の平和を左右する、というのも本映画のストーリーだけを切り取ってみればちょっと違うのではなかろうかなぁ、と。
むしろ、アメリカの弁護士が、己の信念に基づく行動ぶりから、ソ連のスパイと、互いに敬意を持つようになり、友情(?)を得ていく、その結果、スパイの交換という大きな仕事を成し遂げる、という切り取り方の方が、観た感想に近いですね。
"standing man" という語をめぐるエピソードからも、そう思います。

実話に基づいたストーリーということなので、スパイだからもっと派手派手しくなるかと思ったら、展開がかなり地味です。
じっくり観る映画ということでしょう。
トム・ハンクス演じる主人公の弁護士ドノヴァンは、まさに信念の人、standing man ですね。
アメリカ中が敵だというのに、ソ連のスパイのための弁護に打ち込んでいく。それこそが正しいことだと信じて、そして、それこそがアメリカ的なものを守ることだと信じて。
ここがこの映画の一番の見どころなのだと思いました。
ベルリンに舞台を移しての、スパイ交換の交渉、やり取りもサスペンスに満ちてはいるのですが、それは、ひょっとしたらおまけなのかもしれません。非常に充実した、迫力たっぷりのおまけですが。

ソ連のスパイ、ルドルフ・アベル役のマーク・ライランスがよかったです。
作中繰り返される、" Would it help? " というセリフ、印象的です。
グリーニッケ橋で無事交換がなされた後の、車に乗り込むアベルの姿が今も焼き付いています。



原題:BRIDGE OF SPIES
製作年:2015年
製作国:アメリカ

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