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C.M.B.森羅博物館の事件目録(23) [コミック 加藤元浩]






この第22巻は、
「4枚目の鏝絵」
「足摺厚焼き卵店」
「Nobody」
「グラウンド」
の4話収録です。

「4枚目の鏝絵」は、左官職人が漆喰なんかの壁に立体的に描いた絵である鏝絵を扱っています。
四方の壁に書かれたはずの鏝絵。4枚目のあった床の間の壁は絵の部分だけが燃え尽きていた。
面白い謎だと思いましたが、鏝絵の正体がミステリ的にはあまりにもありふれていてちょっと残念。

「足摺厚焼き卵店」は、厚焼き卵店での不審な状況を推理する、という話。
ムリヤリな謎ときには苦笑せずにはいられませんが、年末にふさわしい!?
蛇足ですが、ちゃんと「一所懸命」と書かれているので安心できます。

「Nobody」は、象牙の密輸組織が舞台。
通報を受けて駆け付けたが、見つかったのは人形で、死体はなし。
死体はないものの、現場は被害者の血だらけで、さて、殺し屋が殺したか、掃除屋が殺したか。
おもしろい思い付きのトリックだと思いましたが、これはさすがにうまくいかないよなぁ。

最後の「グラウンド」は、野球部が使用するグラウンドを水浸しにしたのは誰か、という話。
これ、無理があるんですけど、なんとなくありそうな話に思えるのは、甲子園の魔力でしょうか? そういう話を一杯今まで読んだり、見たりしてきたからですね。
終わり方が水戸黄門っぽいのもポイントでしょうか。



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Q.E.D.証明終了(45) [コミック 加藤元浩]






この第45巻には「金星」と「初恋」の2つの話が収録されています。

「金星」は、メディア研究会を舞台にした殺人事件を描いています。
折々に「金星人サージェの宇宙冒険旅行」というマンガが挿入されるんですが、この効果がよくわからない。
事件のトリックも陳腐ですしねぇ(失礼)。
それよりも、可奈が嫉妬したってことの方が、ポイント!?

「初恋」は、高校生の仲間の殺人事件です。
「金星」と仕掛けが似ているのがポイントでしょうか?
トリックの着想はおもしろいと思いましたが、問題点も浮かびましたし、なにより動機がちょっと...これはいただけませんね。
問題点というのは、ネタバレになるので、色を変えて書いておきます。
ベランダの避難ハッチって、そもそも下から簡単に開くものでしょうか? そして、避難ハッチは開けた際、下の階に避難するためのハシゴが出てくるものだと思うのですが、トリックの邪魔にならないでしょうか? 邪魔にならないとして、外から見えてしまうのではないでしょうか? 見えないように洗濯物と思しきものが描いてあるようですが、避難ハッチの下には洗濯物が干せないように、物干しざおなんか設置されていないと思うんですよねぇ。
どうもすっきりしません。
また、サム・ロイドのパズル「トリック・ドンキー」が引用されているのですが、もう一つうまく喩えとして使われていない気がしました。

次の46巻には、「初恋」で予告されている「例の落語家の人たちの事件」というのが出てくるようです。




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C.M.B.森羅博物館の事件目録(22) [コミック 加藤元浩]






この第22巻は、
「夏期補講授業」
ガラスの楽園」
「螺旋の骨董品店」
の3話収録です。

「夏期補講授業」は、夏期補講後に、電研のソーラーカーを壊したのは誰か、という謎を扱っています。
謎自体は他愛ないですが、ソーラーカーの特性が活きていてよかったです。
あと、嫌みな教師
「世の中数学や物理みたいに正解が一つしかないことばかりじゃない!
 いろんな正解のある学問こそ人生には大事なんだ」
というのに対応して、森羅が
「正解が一つしかない勉強をする理由はね
 自分が間違えることをしるためにやるんだよ」
と返してみせるところ、かっこいい。

「ガラスの楽園」は、ガラパゴス諸島を指します。
自然環境を守る立場と、生活のため金儲けをする立場の対比。
それと、大昔ダーウィンがガラパゴス諸島を巡っていた頃のエピソードが描かれます。
現代のパートとダーウィンのパートの結び付け方が素晴らしいですね。
ダーウィンが自然選択の考えを得た理由が、この「ガラスの楽園」で描かれたような事件があったから、だったら本当に楽しいかも。

最後の「螺旋の骨董品店」は、一転して地味~な日本の骨董品店の殺人事件。
螺旋状のお店というのが、いいですねぇ、ばかばかしくて(褒め言葉です、為念)。
並んでいるのがニセモノばかりで、「本物だったら目玉が飛び出るほど高いよ」というのが口癖の店主って、なんかいいですねぇ。
この螺旋状の変な骨董品店の謎を探るっていうのもおもしろい趣向でした。
殺人のトリックもかなりの定番だな、と思っていたのですが、読み返してみると、かなりつなわたり的な情景で、よくあるトリックもこうやってちゃんと吟味してみないといけないのだなぁ、と変なところに感じ入りました。



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Q.E.D.証明終了(44) [コミック 加藤元浩]






この第44巻には「チューバと墓」と「Question!」の2つの話が収録されています。

「チューバと墓」は、お騒がせ探偵同好会の面々が殺人事件を目撃します。
お手本のようなミステリというか、定石通りの仕上がりなんですが、これ、うまくいきますかねぇ?
死体がどこに行ったのか、という部分の答えは皮肉が効いていて楽しかったんですが。

「Question!」は、離婚協議中の二組の夫婦が、謎の招待を受けて、謎の(?)別荘に集められてクイズ(?)に挑む、という話。
フェルマーの定理とか、ゴールドバッハ予想とか、派手な話題が出てきますが、派手である分、誰が仕組んだのか、の答えがわかりやすくなってしまっています。こんなの夫婦がすぐに気づくんじゃないですかねぇ?
それでも、
「(数学は)問題を解くのも才能……
 でも問題が作れるのも大事な才能」
という燈馬のセリフがポイントなのでこの作品はこれでいいんですね、きっと




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C.M.B.森羅博物館の事件目録(21) [コミック 加藤元浩]






この第21巻は、
「冬木さんの1日」
「湖底」
「エルフの扉」
「バレッタの燭台」
の4話収録です。

「冬木さんの1日」は、外資系の会社で働く冬木亜季の死んだ父親冬木一郎の一日を亜季が見つめなおすというストーリー。
ポイントは、「“驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)”をご案内します」といういつもの決め台詞を、森羅ではなく立樹が言うことでしょうか(笑)。森羅が横にいたのに。
この程度で“真実”に気づけるのなら、もっと早く気づいていたと思いましたが、灯台下暗しではないけれど、意外とそんなものかもしれませんね。

「湖底」は日本有数の巨大グループを率いる一族の姉妹が出てきて、妹の恋人が溺れて死んだという話。
水中遺跡が出てきて楽しいのですが、溺れたときに船が突然消えたと目撃されている、というのが非常に美しく解かれるのが更に楽しい。
これ、大好きです。

「エルフの扉」は、マウがメインキャストですね。
マウの少女時代のエピソードが出てきます。なるほどね。
でも、やっぱり、騙す方も悪いけど騙される方も悪いように思えました、このストーリーでは...

「バレッタの燭台」は、マルタ島が舞台で、聖ヨハネ騎士団が出てきます。
聖ヨハネ騎士団のバレッタ騎士団長が礼拝で使っていた燭台をめぐる話で、ドイツ、スペインフランスイギリスの4ヶ国が所有権があるとして名乗りをあげます。
この裁定を森羅がする、というわけですが、まあ、この決着はどうでもよくて(失礼、でも、こんなのどうとでも、と言えそうな...)、七瀬の活躍の仕方がポイントですね。

この21巻、ヒヒ丸が出てこなかった...
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Q.E.D.証明終了(43) [コミック 加藤元浩]






ずいぶん更新をさぼってしまいました。ちょっと仕事が忙しいとダメですね。

さて、この第43巻には「検証」と「ジンジャーのセールス」の2つの話が収録されています。

「検証」は、殺人事件の状況を再現し、警察に捕まった被疑者以外に、殺人が可能だった人物がいたのかどうか、検証する、というストーリーです。
狙いはおもしろいと思いますが、こういう検証、そもそもうまくいきそうもないですよね。
それを前提に物語が作られているところがポイントかと思います。技あり。
ただ真犯人が平凡になってしまっているのは、この設定につきまとう宿命のように思えました。

「ジンジャーのセールス」は、帯の裏表紙側にあらすじがついていました。
銀行投資部門で監査役を引き受けることになった燈馬。
第一候補は民間宇宙旅行会社。見るからに穴のありそうな物件だが、
売り込むのは神技セールストークの持ち主、ジャンジャー・ガレージだった!」
お話そのものは楽しく仕上がっていると思いましたが、うーん、神技とまでは思えませんでした。
あと、銀行の投資部門とやらの審査、ここまでいい加減ですか??


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C.M.B.森羅博物館の事件目録(20) [コミック 加藤元浩]






この第20巻は、
「12月27日」
「転落」
「木片」
「犀の図」
の4話収録です。

「12月27日」は、12月27日に開かれた仮装クリスマスパーティーで、フズリナの化石がなくなってしまう事件(?) を描いています。
事件や真相がしょぼいのはいいとしても、これ、被害者となるワンダーフォーゲル部の八合目暁彦が好きになれない...

「転落」は、いわゆる倒叙形式のミステリになっていて、帳簿の操作がいやになった経理主任を殺した社長を、森羅が追いつめる、という物語です。
しかしなぁ、このトリックというか、犯人あまりにも阿呆でしょう。
こんな偽装工作、すぐに見抜かれてしまいますよ。
ま、そういう設定だからいいのかもしれませんが。

「木片」は、CMBらしいストーリーです。
江戸時代の仏師が抱えた謎を解きます。
「なぜ自分の用意した最高の木材を彫ると弟子は仏師をやめてしまうのか?」
魅力的な謎が、きわめて理にかなった形で決着します。
ミステリの枠をすこーしはみ出た形が、CMBらしくてよいです。

「犀の図」には、ついに(?) 森羅の3人目の父親モーリス・ランドが登場します。
こともあろうに、拘置所で囚われて。
変人ちゃあ変人で、「必要と思うこと以外は全くしゃべろうとしない」という設定ですが、ほかの2人と比べると、地味ですね。
鍵のかかったファイル棚から絵を盗み出すトリックも、その後の隠し場所も地味ですねぇ。
まあ、モーリスだったら、真相とっくに見抜いていただろうに、どうしてみすみす捕まることを許容したのか、の理由がかわいかったのでよしとしましょう。

この20巻、「12月27日」と「木片」に、ちらっとだけヒヒ丸がでてきてうれしかったです。
でも、本当にちょっと出てくるだけ。もっと活躍させてあげたい。




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Q.E.D.証明終了(42) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.証明終了(42) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.証明終了(42) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/06/15
  • メディア: コミック




この第42巻には「エッシャーホテル」と「論理の塔」の2つの話が収録されています。

「エッシャーホテル」に、エッシャーの絵をモチーフにデザインしたホテルが登場します。
泊まってみたいなぁ。
トリックも、実現は無理なんじゃないかな、と思いつつも、楽しいもので大好きです。こういうトリック、いいですよねぇ。しかも、絵で描いてもらわないと呑み込みにくいというのもコミックスの特徴を活かした長所ですね。
犯人を追いつめる手がかりも、簡単ですっきりしています。(もっとも、この点だけで陥落しますが、犯人限定の手がかりとしては不十分で、いくらでも言い抜け可能だと思います...)
写真のトリックは、絵画的で楽しいですが、うーん、無理ですよね、というか、すぐ見抜かれてしまいますよね...

「論理の塔」は、論理パズルに近い謎を採り上げてはいるんですが...
「探すモノは奇数の階にはない」と同時に「探すモノは偶数の階にはない」
「探すモノはビルの中にはない」と同時に「探すモノはビルの中にある」「それは外から見える」
魅力的な謎ですが、真相には満足できませんでした。
ビルが解体された後、エピローグに相当するエピソードはほっこりできたんですけどね。




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C.M.B.森羅博物館の事件目録(19) [コミック 加藤元浩]


C.M.B.森羅博物館の事件目録(19) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(19) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/02/17
  • メディア: コミック



この第19巻は、
「銀座夢幻亭の主人」
「夜にダンス
「大統領逮捕事件」
の3話収録です。

「銀座夢幻亭の主人」は、昭和30年代に銀座にあった「夢幻亭」の主人、稀代の美貌で、全ての客に愛され、みんなを愛した涼、彼が本当に好きだったのは誰か、という謎を扱っています。
これ、ちょっと平凡な答えだと思ったのですが、いかがでしょう??

「夜にダンス」は、防犯カメラや他の証人の証言と食い違う証言の謎を森羅が解きます。
これも、ミステリとしては平凡な答え。このトリック(?) すぐに見当がつきます。
それでも、「トンボは運命だから飛ぶ」という森羅のセリフが、周りの反対を押し切ってアメリカにダンスの勉強をしに行こうとする高校生の姿と響きあって、よかったです。

「大統領逮捕事件」は、もう一つのシリーズ、「Q.E.D.証明終了」とのコラボです。
「Q.E.D.証明終了」の方の感想ページへのリンクはこちら
裁判の結果はエチケットとして書きませんが、この「Q.E.D.証明終了(41)」 (講談社コミックス月刊マガジン)には判決も、そのあとの展開も描かれています。
こういう試み、おもしろいですね。

この第19巻にも、ヒヒ丸が出てこなかった...ちぇっ。


<2016.7.24追記>
タイトルと書影が間違っていたので修正しました。
18巻としていまっていました。19巻が正しいです。




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Q.E.D.証明終了(41) [コミック 加藤元浩]


Q.E.D.証明終了(41) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.証明終了(41) (講談社コミックス月刊マガジン)

  • 作者: 加藤 元浩
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/02/17
  • メディア: コミック




この第41巻には「バルキアの特使」と「カフの追憶」の2つの話が収録されています。

「バルキアの特使」は、もう一つのシリーズ、「C.M.B.森羅博物館の事件目録」 (講談社コミックス月刊マガジン)とのコラボ作品です。
今回は、あらすじとは思えなかったので↑には引用しなかったのですが、帯には
「対峙するのは、知を司る『“C”“M”“B”』の指輪の主・榊森羅!」
と書かれています。
虐殺を行ったとして人道に反する罪でベルギーで逮捕された、東ヨーロッパの小国バルキア共和国の元大統領スワミ。
自国で裁判を行うというベルギーに対し、バルキアで裁くべく、ベルギー政府発行の逮捕状の無効とスワミの身柄返還を求め、国際司法裁判所に提訴したバルキア。
燈馬は今回、バルキア共和国の補佐人となります。一方、ベルギーの補佐人が森羅。
で法廷での対決劇となるわけです。
結果がこちらでは描かれておらず、対となる「C.M.B.森羅博物館の事件目録(19)」 (講談社コミックス月刊マガジン)で描かれているようです。
「あんた達が頭がいいのは交わす言葉を端折るためじゃねェだろ!! イトコなんだからちゃんと話してこい!!」って可奈のタンカ、かっこいいですねぇ。

「カフの追憶」は、禁錮40年の計でアメリカの刑務所に囚われている囚人の迷妄を解くという話なんですが、いくらなんでもこれはいただけませんね。
ミステリでいうところの、アンフェアの最たるものです。
描かれている内容な悪くない、というか、むしろすきな方に入るんですが、物語の枠組みが致命的にだめだと思います。残念。



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