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消えたメイドと空家の死体 [海外の作家 は行]


消えたメイドと空家の死体 (創元推理文庫)

消えたメイドと空家の死体 (創元推理文庫)

  • 作者: エミリー・ブライトウェル
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2015/09/12
  • メディア: 文庫


<裏表紙あらすじ>
人柄の良さに反比例して刑事の才能はない主の警部補のため、こっそり事件を解決してきた屋敷の家政婦ジェフリーズ夫人と使用人たちは、その実績を見こんだ知人に、行方知れずのメイド捜しを依頼される。一方、警部補は新たに身元不明の若い女性が殺された事件を担当することに。捜査を始めるや、このふたつの事件が意外な形で結びつく?話題沸騰、痛快ヴィクトリア朝ミステリ。


もう3月ですか...
1月末から仕事上でちょっとごたごたし、本を読む気にもあまりならず、ブログの更新もできませんでした...あ~あ。まだすっきりとはいっていないのですが、なんとかもとの状態に戻りたいところです。

さて、この「消えたメイドと空家の死体」 (創元推理文庫)「家政婦は名探偵」 (創元推理文庫)に続くシリーズ第2弾なのですが、「家政婦は名探偵」 を昨年2月に読んだものの感想は書けないまま、第2作を1年ぶりに読みました。

ヴィクトリア朝を背景にしているのですが、コージーと言いたくなるような雰囲気に浸れるところがポイントの作品かと思います。ミステリとして突出したところがあるわけではないのですが、楽しく読めるのがいいですね。
「家政婦は名探偵」というと、市川悦子さん主演だった「家政婦は見た」シリーズみたいなのを思い浮かべるかもしれませんね。あちらは名家の秘密を家政婦が暴いていく、という設定ですが、「家政婦は名探偵」シリーズは、ご主人様であるスコットランドヤードのウィザースプーン警部補を助けるために家の外で起こった普通の殺人事件を捜査する、という設定になっています。
このウィザースプーン警部補のぼんくらぶりが笑えるのですが、事件がわからない、というだけではなく、ジェフリー夫人があれこれいっても、助けてもらっていると気づかないあたりがすごいです。
探偵をつとめるのは、家政婦のジェフリー夫人だけではなく、ハウスメイドのベッツィ、料理人のグッジ夫人、従僕のウィギンズに馭者のスミスと、ウィザースプーン家の面々全員(!) で、さながら探偵団。
この探偵団に支えられて事件は解決できるので、ウィザースプーン警部補は実はヤードでは切れ者として通っているのかも(笑)。だって、ウィザースプーン警部補を目の敵にするライバル(?) ニーヴンズ警部補なんてのもいるんですから。

メイド探し、と廃墟と化したマグパイ・レーンの元地下室と思しき場所で見つかった若い女性の死体、という二つの事件が交差するのか、交差しないのか、このあたりの匙加減がうまくいっているなと思いました。
ヴィクトリア朝の、雇う側と雇われる側の大きな溝、というのが軽やかな物語の中にしっかりとした軸として入っていて、ミステリ面でもすっきり整理されているイメージです。
(その点で、雇われる側のジェフリー夫人が、雇う側のところに乗り込んでいくシーンにはちょっと首をかしげてしまいました。使用人ごときが正面から家に入れてもらえなくてもおかしくないのですから... アメリカ人の未亡人、ルティは雇う側ながら、ジェフリー夫人と仲がいいという設定で、これはアメリカ人だから、開けた性格の人だから、という背景が用意されているので、たとえばルティを使って探らせる、というように運んだほうがこうした疑問を抱かれずにすんだのにな、と思いました)

同じような困難や時代背景は、アン・ペリーの作品にも使われていますが、物語のテイストがまったく違うのが興味深く感じました。



原題:Mrs. Jeffries Dusts for Clues
作者:Emily Brightwell
刊行:1993年
訳者:田辺千幸








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コースケ

31様、こんにちは。ご訪問、ありがとうございます。

今年に入り、私も重仕事と疲れで中々本が読めてなく、
気軽に(蔑んでいる意味ではなく)読める赤川作品が多く
なっています。

今回ご紹介頂いた本書、Amazonのあなたへのオススメで
ほぼ必ず出るので、ちょっと購入しようかと考えております。

長文失礼しました。

by コースケ (2019-03-03 13:34) 

31

コースケさん、いつもありがとうございます。

コースケさんのHPで赤川次郎が増えているのはそういうわけだったんですね!
3月は決算期末なのでなかなか仕事が楽にはならないのが残念ですが、ぼちぼち読んでいけたらと思っています。
by 31 (2019-03-12 06:09) 

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