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れんげ野原のまんなかで [日本の作家 ま行]

れんげ野原のまんなかで (創元推理文庫)

れんげ野原のまんなかで (創元推理文庫)

  • 作者: 森谷 明子
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/09/11
  • メディア: 文庫

<裏表紙あらすじ>
新人司書の文子がこの春から配属されたのは、のんびりのどかな秋葉図書館。ススキ野原のど真中という立地のせいか利用者もまばら、暇なことこのうえない。しかし、この図書館を訪れる人々は、ささやかな謎を投げかけてゆく。季節のうつろいを感じつつ、頼もしい先輩司書の助けを借りて、それらの謎を解こうとする文子だが……。すべての本好き、図書館好きに捧げるやさしいミステリ。


辺鄙なところ(失礼!)にある秋葉市の図書館の分館を舞台にした日常の謎もののミステリです。
ミステリ味は極薄ですけどね。
第一話 霜 降--花薄
第二話 冬 至--銀杏黄葉
第三話 立 春--雛支度
第四話 二月尽--名残の雪
第五話 清 明--れんげ野原
の五話収録の連作短編です。
風流なタイトルが並んでいていいですね。

そうなんです。
この作品、雰囲気を味わうもの、という気がしました。ミステリとしては期待せずに。
大崎梢が解説を書いていまして、これが見事な解説です。
買おうかどうか迷っておられる人がいらっしゃったら、ぜひ解説を読んで検討されるとよいと思います。

本を愛するすべての人へ贈るハートフルミステリと帯に書いてあるのですが、本好きには悪い人はいない、とでも言いたいかのように、本当に悪い人は登場しません。
ぬるい世界ではありますが、そのぬるさが心地よいというか、そういうぬるさに浸りたいときありますよね? それにぴったりなんです。
シリーズは続いているようなので、またぬるさが恋しくなった時に読みたいな、と思います。

レギュラー陣以外の登場人物の印象がさほど強くないのがちょっと気になりますが、そんななか第二話に出てくるおばあさま深雪さんは強く印象に残っています。




<蛇足1>
「問い合わせの中でさりげなく、リストのほかの名を(用心深く名字だけ、だが)持ち出しても、六人ともに、知らないと言い切っていた。」(149ページ)
さらっと書いてあるのですが、まったく無関係な人の名前を「さりげなく」五人分持ち出して知人かどうか聞くなんて、いったいどうやったんでしょう??
ミステリ味の薄い日常の謎系とはいえ、ミステリがこういう部分をおろそかにする、というか、あっさり片付けてしまうのはちょっといただけない気がします。

<蛇足2>
第三話に隣町に住んでいる人が図書館を利用できるように、自治体同士で図書館協定を結ぶ(結ぼうとする)という話がでてくるのですが(170ページ)、自治体の図書館って、住んでいる人だけではなく、そこで働いている人も使えるようになっているのが普通のような気がするのですが、違いましたでしょうか? もしそうであれば、このストーリーで取り上げられている事象に対しては図書館協定いらないのでは? とそんなことを考えました。



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